転職の準備

転職すると決めたとき、転職準備の進め方で悩んだことはありませんか?

とりあえず求人サイトで応募できそうな案件を探す人が多いと思いますが、なんとなく転職活動を初めてしまうと、なんとなく良さそうな会社になんとなく転職して、気がつけば、

「あれ?前と同じ悩みを抱えている?」
「前より給料が少なくなったけど何のために転職したんだっけ?」

と後悔しがちです。

池上 彰子

そう。
転職活動の準備をきちんとしないと、転職する目的や転職したい企業の特徴が曖昧なまま転職活動を始めることになりますよね。
そうなると、転職活動の長期化や妥協につながるんですよ!

糸井 嘉人

転職活動の準備って何をするんですか?
それと、転職活動の準備をするとどんなメリットがあるんでしょう?

池上 彰子

転職活動の準備では、退職の理由や志望動機などを整理します。
「転職の準備」というと面倒で時間のかかる作業のように感じますが、これらはいずれ応募の際に聞かれることです。
転職の準備をしっかりしておけば、応募書類などの準備がぐっとラクになりますよ。

宮里 明

お金もきっと必要ですよね。
お金はどれくらい用意したらいいのでしょう?

池上 彰子

そうですね。転職活動にはお金も必要。
今回は、

  • 転職の準備が必要なわけ
  • 転職活動のスケジュールの組み方
  • 転職活動に必要なお金のこと
  • 自己分析とキャリアの棚卸のやり方

など転職準備の進め方について紹介します。
転職活動の長期化を防ぎ、希望の企業に再就職するために、転職準備の大切さと進め方を知っておきましょう!

準備不足は失敗のもと!転職の準備が必要なわけ

転職活動の準備をすると、転職の目的がはっきりするので希望の会社へ早期に再就職することができます。

転職活動の準備では、以下のことを行ないます。

  1. 転職の目的を明確にする
  2. 転職活動のスケジュールを組む
  3. 自己分析とキャリアの棚卸を行う
  4. 情報収集を行う
  5. 書類を作成する

転職をする際にこれらのことを怠り、準備不足のまま仕事を探すのはとても危険です。

まず、転職先がなかなか決まらず、転職活動が長期化する可能性があります

自己分析等が不十分であった場合、応募書類の自己アピールが下手、面接で口ごもりうまく答えらないなどということが起こります。

自分の良さや働きたい意欲がうまく伝えられない人は採用されにくいものです。

また、スケジュールに関してもきちんと調整する必要があります

事前にスケジュールを組んでいなかったために、退職日と入社日が合わずに前の会社を強引に退職してしまったという例もあるのです。

さらに、世間の転職事情を知ることも転職準備の重要な目的です

「今の自分に需要はあるだろうか?」など転職活動には不安が付き物ですが、きちんと情報収集をすれば、応募する狙い目の時期や企業のニーズがわかり不安は解消されます。

情報収集をせずに転職活動をすると、不安な気持ちのまま行うことになり、本来応募するはずのない求人が良く見えて応募したり、うっかり以前と変わらない待遇の企業に転職する羽目になってしまいます。

転職の準備をすることで、どんな企業なら自分の経験を活かせるか、どの条件を優先して選ぶか、どのタイミングで退職するかなどが具体的になり、後悔のない転職を実現しやすくなるのです。

転職の目的から再就職したい企業の条件を導き出そう

転職の目的を明らかにすることは、働きたい会社の条件を明確にすることです。

条件に優先順位が付けられるようになれば、膨大な数の求人から、自分の希望する条件に当てはまる企業をスムーズに選ぶことができます。

また転職の目的は、面接のときに質問される可能性が高いです。

「なぜ転職しようと思ったのですか?」という問いの答えを事前に考えておきましょう。

転職の目的を明確にする方法は次の通りです。

  • 今の会社の不満を書き出して、次に働きたい企業の条件に変換する

    今の会社に対する不満は、次に働きたい会社を選ぶときの重要な条件となります。
    たとえば、「なかなか昇給できない」という不満であれば、次に働きたいのは評価基準がわかりやすい会社ということになります。
    「スキルアップする機会がないから不満」というなら、教育研修に積極的な会社で常に新しい知識が習得できる会社を探せばよいのです。

  • 今の仕事と自分との適合性を考える

    今の仕事が自分に合っているところと、合っていないところを考えましょう。
    それらの情報からどんな仕事がしたいのか、どんな仕事ならできるのか、どんな仕事が向いているのかを考えます。

今の仕事で感じている不満や条件の改善と併せて、今後かなえたいキャリアや、仕事を通して実現したいことなどを挙げたものが転職の目的になります。

転職の準備期間はどれくらい?スケジュールを組んで効率的に仕事を探す

今の会社を辞めずに転職活動をする場合、働きながら準備を進めるため転職活動に当てる時間作りや面接のスケジュール調整などがうまくいかないと転職活動が進みません。

まずはいつから準備をするか、転職活動を始める時期を決めましょう。

転職活動はいつから始める?

転職活動をいつから始めるかについては、志望業界の求人状況や、応募条件・採用基準の傾向についてあらかじめ情報収集をしておき、 応募しやすい時期や難易度をチェックします。

最初に退職日を決め、そこから逆算して転職活動を始める時期を決めるのもよい方法です。

たとえば、9月末に退職するなら、内定は8月中にもらってその後会社に報告、転職期間を3か月と考えると、転職活動は5月から始めることになります。

注意点は今の会社の繁忙期を避けること。

「退職の報告は1か月前」など、退職する際のきまりごとは就業規則で確認します。

「転職の時期として最適なタイミング」

転職活動のスケジュールを組んでみよう

転職活動を始める時期が決まったら、転職活動を始めてから入社までの期間を決め、スケジュールを組みます。

転職活動にかかる期間は大体、3か月~半年と設定する人が多いようです。

転職活動にかかる期間は多少差が出ますが、転職準備の期間は2週間程度で終わらせたいところ。

その後、書類審査を2~3週間、面接1か月、退職から入社まで1か月とみて組むとよいでしょう。

面接は1社につき1回~3回程度行われます。

仮に5社を受けようと思うと、5~15回は面接のために日程を調整する必要があるということです。

スケジュールは余裕を持って組みましょう。

働きながらの転職活動は予定通り行かないこともよくあります。

面接をたくさん入れ過ぎて、準備の時間を削られないように注意しましょう。

転職の準備をしっかりしておけば、それだけ転職活動の期間は短くなります。

転職スケジュール例(転職活動期間3ヶ月の場合)

池上 彰子

転職活動期間は3週間〜半年として、転職準備は2週間程度で終わらせましょう

履歴書の仕上がりに差がつく!自己分析は丁寧に

転職準備の中でも、「自己分析」は履歴書対策になるので丁寧に行いましょう。

自己アピール、志望動機の欄がしっかり書けるようになるので応募書類の仕上がりに差がつきます。

面接でも、なぜ転職したいのか、どんな仕事をしたいのかは必ず聞かれることです。

また、自己分析をすることで転職をする際に絶対に譲れない条件がわかるため企業を選びやすくなります。

自己分析が十分できていないと、転職後に企業とのアンマッチが生じて転職を繰り返すことになります。

今の会社を辞めたい理由が、別の会社で働き出すことによって本当に解決するかどうかを深く掘り下げて考えないと、転職で後悔することになりかねません。

自己分析のやり方

では、実際に自己分析を行ってみましょう。

自己分析は以下の質問に具体的な言葉で答えます。

  • 自分の性格の長所と短所
  • 家族や友人からどんな人間だと言われるか
  • 職場の上司からはどんな人だと思われていたか
  • どんなときにやりがいを感じたか
  • どんな作業をしているときが楽しいか
  • 苦手なこと
  • 会社を辞めようと思ったわけ

自分を客観的に見て、向いている作業、向いていない作業、自分は仕事に何を求めているのか、本当にやりたい仕事は何かを導き出します。

面接のときに使えそうなものはエピソードとしてまとめておくとよいでしょう。

ここでわかったことは自己アピールや志望動機に使います。

キャリアの棚卸しで企業へのアピールポイントを準備しておく

即戦力が求められる中途採用では、やりたいことを主張するだけでは採用されません。

やりたいことと同時に、今の自分ができることを企業にアピールすることが大切です。

これから今までの経験から自分ができることは何か、自分の強みは何かを探します。

以下の質問に具体的な言葉で答えることで、キャリアの棚卸しが可能です。

  • これまで勤務してきた企業名・在籍期間
  • その会社に入社した理由
  • それぞれの勤務先での職種名(営業・事務等)、役職
  • それぞれの仕事内容(1日ごと、1週間、1か月単位でそれぞれ何をしていたか)
  • 仕事で評価されたこと
  • 仕事で苦労したこと
  • 仕事で失敗したこと
  • 身についたスキル
    社内のみで使えるスキル:社内の細かい規則に対応できるなど
    関連する業界や同じ職種で使えるスキル:業界知識など
    どこでも使えるスキル:協調性、ストレス耐性など
  • 仕事の実績(営業職なら売上や達成率)
  • 資格や仕事で得た専門知識
  • 研修等で得た知識

以上の答えが今の自分にできることです。

次に、質問の答えを見ながら書類や面接のときにアピールできるよう、言語化します。

  • 他人と関わる能力

    親しみやすさ、素直さ、誠実さ、協調性、指導力、働きかけ、傾聴力、プレゼンテーション力、交渉力

  • 自分を表現する言葉

    忍耐力、継続力、粘り強さ、集中力、チャレンジ精神、成長意欲、前向きな志向、責任感、探究心、柔軟性

  • これらの単語を使って履歴書を書く時や面接時に使える文章を考えるとよいでしょう。

    今の自分にできることにプラスして、これから自分がやりたいこと、やりたいことをするために必要なスキルは何か、そのスキルは自分が今持っているものか、持っていなければどうやって補うかを考えると、立派な自己アピールになります。

    キャリアの棚卸から、転職をするには経験が浅い、スキルが足りないと感じた人は資格を取ることもひとつの作戦です

    未経験の業界にチャレンジする人も、その仕事に必要な資格を取ると効果的でしょう。

    管理職を目指す人の資格「日商簿記検定」と「中小企業診断士」

    職種や業種に関係なく管理職での転職を希望する人は、日商簿記検定や中小企業診断士の資格を取ると履歴書や面接でアピールできます。

    • 日商簿記検定

      簿記に関する知識・技能を検定する資格で会計知識の基礎となるもの。
      管理職、経理、営業などでお金の動きを把握する力が求められるため、「数字に強い」「よく勉強している」「意欲的」と評価され、他の転職希望者よりも好印象に感じてもらえる可能性があります。

    • 中小企業診断士

      経営コンサルタントの国家資格。
      1年~2年ほどかけて勉強しないと取得できない難しい資格で、企業には、ビジネスで必要となる幅広い知識を身につけていることをアピールできます。
      実際に経営コンサルタントにならなくても、勉強熱心で豊富な知識を持っている人として、管理職候補で採用される可能性があります。

    転職準備でやるべき情報収集とは

    情報収集は「業界について」「求人情報」「応募したい企業」について行います。

    ネットや新聞から業界の現状を知る

    最初に、業界について調べましょう。

    異業種への転職を考える場合、業界の知識が少ないと企業の知名度やイメージで転職先を決めてしまいがちです。

    せっかく自己分析とキャリアの棚卸を行ったのに、企業名だけで転職先を決めてしまうのはもったいないこと。

    同業種への転職の場合も、業界の景気や求人数、どういった人材を求めているかに注目して調べます。

    業界の動向は面接で聞かれるかもしれないので調べておいて損はありません。

    業界についてはネットや業界誌、新聞でチェックするとよいでしょう。

    企業の求人情報とホームページから企業の性質を調べる

    転職したい業界が決まったら、次に求人情報を出している企業を探し、その企業について調べていきます。

    求人は転職エージェント、転職サイト、ハローワーク、などから探すのが一般的ですが、企業のホームページにも掲載していることがあるので、気になる企業があれば頻繁にチェックしましょう。

    応募したい企業が見つかったら、求人サイト等に書かれていることと会社のホームページから、どんな企業かを調べます。

    企業に対する客観的な意見が知りたいという人は、転職会議キャリコネVORKERSなどの転職者向け口コミサイトがオススメです。

    ただし口コミが100%正しいとは限らないので、あくまで参考程度にしておきましょう。

    転職準備の最終段階!応募書類を書く

    応募したい企業が見つかったら応募書類を用意します。

    応募書類は、添え状、履歴書、職務経歴書の3点です。

    自己分析とキャリアの棚卸を丁寧にした人は、自己アピールや志望動機の欄が驚くほどスムーズに書けるでしょう。

    転職活動とお金について!活動資金の目安は54万円

    リクナビNEXTの「転職成功のための資金」によると、転職活動で使った費用は平均約54万円で、在職中の転職者は約37万円、退職後の転職者は約71万円使ったとのことです。

    転職準備の資金として、54万円は少なくとも用意しておきたいですね。

    今の会社を退職してから転職活動をする人は、失業保険がもらえるのは自己都合退職の場合3ヶ月後のため、給料3か月分を用意しておくと安心です。

    失業手当ては前職給与の6割程度の額しか支給されないので、貯金は多ければ多いほどよいでしょう。

    次の就職先を決める前に退職をする人は、家賃・食費や光熱費、通信費などの生活費が毎月いくらかかっているのかを把握しておきます。

    退職してからの転職活動はまとまったお金が必要になるので、貯金がない人や、年齢や経験で転職活動が長引きそうな人は在職中に探すことをおすすめします。

    このほか転職活動には、履歴書の写真代や書類の郵送料、面接の交通費などが必要です。

    それぞれの額は小さいですが、受ける会社の数が多ければその分支出は増えていきます。

    転職を機会に、スーツや靴などの小物を新調したい人は、その分の出費も忘れてはいけません。

    入念な転職準備で転職を成功させましょう

    2週間の間でスケジュールの設定から自己分析や履歴書の作成までするのは大変な作業です。

    企業に応募する前にやり残したことはないか必ず確認しましょう。

    転職準備チェックリスト

    • 転職する目的を明確にした
    • 転職活動の期間を大まかに決めスケジュールを組んだ
    • 必要な資金を用意した
    • 自己分析をした
    • キャリアの棚卸をした
    • 自己分析とキャリアの棚卸から働きたい企業のイメージができ、具体的に言える
    • 履歴書、職務経歴書を書いた
    池上 彰子

    転職活動に入る前に綿密に準備をすることが、早期転職成功のカギ!
    後悔のない転職をしましょうね