転職の時期

「転職に一番適した時期はいつ?」

求人が一番多い時期に転職活動をすれば、転職に成功しやすいと思っている方も多いでしょう。

ハローワークで一番求人数が多い時期は1月

年始から採用活動を始めて、3月(年度末)まで採用活動をする企業が多いのです。

もちろん「求人数が多い」という意味では、1月に転職活動をするのがベストでしょう。

ただし、大切なのは「あなた自身がいつ新しい職場で仕事を始めたいか」です。

次の職場での就業開始時期を決めてから、その時期に転職できるように計画を立てるのが転職成功のコツ。

転職の計画は「何月から仕事を始める」という時期的な視点からだけでなく、「30歳で転職する」といった年齢的視点からも転職の時期を考える必要があります。

退職から再就職までにかかる期間や、再就職までに必要な貯金額は人によって異なりますから、今回の記事を参考にしてあなたに最適な転職計画を立ててください。

※企業の採用活動は企業によって異なるため、以下の内容がどの企業にも当てはまるわけではありません。

石峰朱実石峰朱実

今回のテーマは「転職に最適なタイミング」。
転職を考えるきっかけは人それぞれですが、時にその転職が人生のターニングポイントになることもある重要な決断です。
だからこそ自己分析をしっかり行い、計画的に進めましょう。
この記事では、あなたにとってベストなタイミングで転職できるポイントを解説します!

転職しやすい時期が知りたい!求人の多い月は1月と9月

石峰朱実石峰朱実

転職を考えているなら、当然求人の多い時期に転職活動をしたいですよね。
皆さんは一年の中で求人の多い月はいつか知っていますか?

糸井 嘉人

年度末の3月に辞める人が多そうだから3月?

宮里 明

5月病で会社を辞める人が増えるだろうから、5月や6月も多そう…。

石峰朱実石峰朱実

残念ながら2人ともハズレ。
ハローワークで一番求人数が増えるのは、1月です
正確にいうと、企業が採用活動を始めるのは1月10日以降が多いでしょう。
これは、年末年始の関係で、11月~12月は企業の採用活動を控える所が多く、その反動で年始から企業が採用活動を始動し、3月(年度末)まで採用活動に注力するからなんですよ。

糸井 嘉人

やっぱり年度末が関係していたんですね。

石峰朱実石峰朱実

そうですね。
それから1月のほかに、9月も比較的求人数が多いです。

宮里 明

9月は何か理由があるんですか?

石峰朱実石峰朱実

下半期がスタートする10月に合わせて、9月に求人を出す企業が増えるからです。
9月以降の求人は急な欠員や新しいプロジェクトの立ち上げ、上半期に業績が振るわなかった巻き返しを図りたい…などの理由から募集をかけるので、即戦力を求められる傾向があります。

宮里 明

即戦力…!プレッシャーですね。

石峰朱実石峰朱実

確かに、即戦力が求められる上、4月入社に比べて年度途中である10月入社はハードルが高そうですが、10月は上半期のスタート時期で人事異動直後という企業も多いから、周囲となじみやすくて意外と働きやすいと思います。
スキルや経験に自信がある人は、10月の入社を目指して転職活動をしてみては?

さて、求人数が多いのは1月と9月ごろであると紹介しました。

ではこのタイミングで転職活動を開始するのが、一番転職に成功しやすいかというとそうとも限りません。

なぜなら、あなたと同じ転職希望者も1月や9月に増えるからです。

1月~3月は、4月入社を目指す人で転職希望者が増える傾向にあります。

また、ボーナスをもらって夏季休暇をとった後の9月~10月に会社を辞める人が多いのです。

つまり、求人は増えるけれど求職者も増えるので選考の倍率は高くなるということ。

人気の高い企業への再就職を考えている人や、経験やスキルに自信がなくライバルに埋もれてしまいそうな人は、あえて他の時期に転職活動をずらすのも作戦のひとつですね。

ちなみに学生の就職活動が活発になる4月と5月、夏季休暇が始まり出す、7月~8月は、中途採用の求人が減る傾向にあります。

これらの時期は、求人数は少ないですが転職希望者の多い時期ではないので転職活動を行うには狙い目といえるかもしれません。

20代にとってよい転職の時期は入社から5、6年目

「就職も転職も若い方が有利!」

「転職の時期なんんていつでもいい!20代のうちはだれでも転職できる!」

20代で転職を考えている人は、このように思っていませんか?

確かに若さは転職に有利な条件と言えますが、有利だからといって何の対策もなしに挑んでは理想の企業に転職することはできません

「思っていた仕事と違っていた……」と転職を繰り返すうちに年をとってしまう、ということにもなりかねないのです。

では20代の場合、転職に適切な時期とはいつでしょう?

20代で同業種への転職を希望する場合、入社から5、6年目が望ましいとされています。

一般的に入社5、6年目は、仕事の基礎を覚える入社3年を経て、応用的な仕事を担当するようになる時期。

つまり、社会人として基礎的なスキルと程よい経験を身に付けたと思われる時期にあたるわけです。

若さと柔軟さも評価の対象になるため、やはり20代は転職には有利と言えそうです。

企業が20代に求めるのは「社会人の基本的なスキル」

有利ではありますが、同じ20代のライバルに差をつけるためには、企業が20代の若者に求めていることは何かを考えアピールすることが大切になってきます。

「企業が求めていること」それは、社会人としての基本的なスキルを身に付けていることです。

基本的なスキルとは、協調性やマナー、業務遂行能力などを指します。

与えられた仕事を責任を持って最後までやりとげる際に発揮する能力のことを業務遂行能力といいますが、具体的には、状況を読み取る理解力や、不明な点を上司に聞いて明らかにするコミュニケーション能力のこと。

報告、連絡、相談のホウレンソウができる人も企業が採用したい人物像のポイントです。

ここまでの基本スキルは、入社3年目までにクリアーしておきたいポイントと言えます。

更に入社4年目以降は仕事領域も広がり、何らか業務を牽引した経験や、業務改善等主体的に動いた経験も期待されます。

同業種への転職であれば、業界や商品の知識といった即戦力性も重視されるでしょう。

転職に有利な年代だからこそ、企業のニーズをしっかりと踏まえて、キャリアアップできる企業へ再就職したいところ。

基本的なビジネスマナーを身に付けて、転職の目的がはっきりとしたら転職活動をはじめましょう。

30代の転職の時期は自分のスキルが活かせる企業像が明確になったとき

「35歳以上転職限界説」という言葉があるように、以前は20代~30代前半でないと転職は難しいと言われていました。

ですが昨今は、就業人口の高齢化が進み、30代後半の求人も少なくないようです。

enミドルの転職2017年『ミドル人材の求人動向』によると、「35歳以上のミドル世代の求人募集は増加すると思う、と回答した転職コンサルタントは78%」という、見通しの明るいデータがあります。

「企業の求める人物像が、次世代の部長候補である35歳~40歳までで、中堅層の充実を図りたい」

「年功序列型の雇用が大きく変化し、ミドル世代は年収が若手より高くなければいけないという考えがなくなったため、ミドル世代を採用しやすくなった」

こういった理由から、ミドル世代の求人が増えているようです。

このデータを見ると、30代にも転職のチャンスはあると考えられます。

企業は30代のミドル世代に「専門性や実績」を求めている

では、企業が30代の転職希望者に求めるものは何でしょう?

20代と同じく社会人としての基本的なスキルはもちろん、さらに高い専門性や十分な経験、プラス実績や成果も求められます。

そして30代前半と後半では、企業が求めるニーズも少し違うようです。

30代前半は、「とにかく即戦力になってほしい」という企業の思いがあります。

そのためには同業やそれに近い職種での経験が必要。

20代の多い職場では管理職候補になる場合もあるので、経験はとくに重視されます。

一方30代後半は、管理職候補での求人が増える年代です。

ですから即戦力になる人材であることはもちろん、リーダーや主任などの管理業務の実績もアピールできると有利になります。

以上のことから、30代の転職の時期として最適なタイミングは、自分の経験やスキルを活かせる企業のイメージが明確になったときと言えるでしょう。

40代に有効な転職の時期は転職市場の動向で判断する

就業人口の高齢化が進んでいるとはいえ、40代の転職は20代や30代と比べるとやはり厳しいようです。

そもそも40代の求人が少ないのはどうしてでしょう?

40代の求人は管理能力を期待した、管理職の求人がメインです。

ですが管理職のポジションは一般職に比べると数が断然少ないですよね。

さらに管理職の募集には優秀な人が応募してきます。

少ない案件に優秀な人の応募が殺到するわけですから、採用されるのは至難の業。

また管理職であれば高い給与を払わなくてはならないので、外注のほうがコスパがよければ外注にしてしまう企業も少なくありません。

外注にしてしまうと求人は更に減ります。

以上のことから、40代の転職は難しいと言われているのです。

40代の転職は有効求人倍率の見極めが大切

40代が転職を進めるなら、今の会社に在籍しながら有効求人倍率が高い時期を狙って転職するのがいいでしょう。

40代の求人が豊富な転職エージェントに登録して、求人情報がすぐに入ってくるようにしておくのもいいと思います。

40代の転職ならワークポート

40代は転職活動は長引くことを考えて、需要があるかどうか転職市場の動向を常にチェックしておくのがオススメ。

doda 転職成功者の年齢調査の2018年下半期のデータでは、転職成功者のうち13.8%が40歳以上の人で、35歳~39歳(13.2%)の割合とほとんど変わりません。

40代の転職は難しいかもしれませんが、可能性は十分にあるので、希望をもって再就職先を探しましょう。

有効求人倍率とは

公共職業安定所などでよく聞く、有効求人倍率

有効求人倍率とは、公共職業安定所で扱う新規求人数(先月から繰り越した求人数に当月新たに発生した求人数を合計したもの)を新規求職者数(先月から繰り越した求職者数に当月新たに発生した求職者数を合計したもの)で割ったものです。

新規求人数÷新規求職者数=有効求人倍率

例:新規求人数が100件で、新規求職者数が200人の場合
100÷200=0.5
よって有効求人倍率は0.5倍

有効求人倍率の数値が高い=仕事が多く人が足りない=景気がよいと考えます。
有効求人倍率が低ければ仕事の数より働きたい人の数が多いということ。

2017年2月の時点で有効求人倍率は1.53倍。
リーマンショックが起きた翌年の2009年は有効求人倍率が0.47まで下がったことを考えると、比較的求人が充実している時期と考えてよさそうです。

未経験者に有効な転職の時期は社会人経験3年目

未経験の仕事に転職を考えている人にとっても、転職に有利な時期がいつなのか気になりますよね。

中途採用で、未経験者が特別に歓迎されるシーズンというのはありません

年齢的な面でいうと、未経験でも早く仕事が覚えられるまたは柔軟に対応できる人材、つまり若い人のほうが有利とされています。

ただし社会人になってからの勤続年数があまりにも短すぎると「忍耐力がないのでは?」「うちで働いてもちょっとしたことですぐに辞めてしまうのでは?」と採用担当者が不安に思ってしまうので、同じ会社で働いた期間が3年ほどあるのが望ましいでしょう。

未経験とはいえ、基本的なビジネスマナーやスキルは身に付けておいてほしいというのが採用する側の本音です。

社会人経験3年未満ではスキルやマナーが未熟だと思われて不利になることもあります。

また入社3年目までは、初めて対応する業務内容やまだマスターできていないことも多く、うまくいかなかったり、指摘されることも多いため、つい職場の嫌なところばかり目につきがち。

短期間での転職は「未経験の業種への挑戦が『逃げ』なのでは?」と思われることもあるため、転職理由を明確に伝える必要があります。

「若くないけど未経験の職種に転職したい私はどうしたらいいの?」という人は、希望の職種に関する勉強をしたり、直結する資格を取ることをおススメします。

独学でスキルアップを目指すことも素晴らしいですが、ハローワークが主催する職業訓練の制度を利用し、職業訓練校で学ぶことも方法のひとつです。

資格を取得しようと考えている人は、転職活動の期間を少し長くとって再就職に向けた準備を行いましょう。

資格取得のための資金がない人や、1日でも早く希望の職種に就いて技術を身に付けたいという人は、派遣会社に登録し、紹介予定派遣の求人などを狙って、これまでの経験を活かしつつ新しいことにチャレンジし、正社員を目指す方法もあります。

少し時間がかかっても、やりたかったことを実現するのは大切なことです。

「やっぱり不安だな…。」という人は、ワークポートなど未経験の転職に強い転職エージェントの力を借りるのも方法のひとつですよ。

女性にとって最適な転職の時期はライフスタイルに合わせて見極める

結婚や出産を控えている女性にとって、転職のタイミングは難しい問題ですよね。

育児介護休業法という法律に基づき、企業ごとの就業規則がありますので、結婚・出産前に転職して環境を整えておく、というのもひとつの方法です。

期間を定めて雇用される労働者は、次の①②に該当すれば、育児休業をすることができます。①②についての考え方は次のとおりです。

① 同一の事業主に引き続き1年以上雇用されていること
育児休業申出の直前の1年間について、勤務の実態に即し雇用関係が実質的に継続していることをいいます。契約期間が形式的に連続しているか否かにより判断するものではありません。
例えば、年末年始や週休日を空けて労働契約が結ばれている場合や、前の契約終了時にすでに次の契約が結ばれている場合は、雇用関係は「実質的に継続している」と判断されます。

② 子が1歳6か月に達する日までに、労働契約の期間が満了しており、かつ、契約が更新されないことが明らかでないこと
育児休業の申出があった時点で労働契約の期間満了や更新がないことが確実であるか否かによって判断されます。

※2歳までの育児休業の延長を申し出る場合には、②は「子が2歳に達する日までに、労働契約(更新される場合には、更新後の契約)の期間が満了することが明らかでないこと」となります。

※継続雇用期間には、産前・産後休業期間が含まれます。(例えば、産後休業期間中に雇用継続期間が1年以上となった場合は、その時点で要件①を満たすことになります。)

また年齢で見てみると、女性は30代前半と30代後半では、30代後半の方が転職成功率が高いというデータがあります(リクルートワークス研究所「35歳転職限界説」の再検討)。

この結果はライフイベントの影響で、30代後半の女性が非正社員での就職をする人が多いということが要因のひとつとなっています。

逆に、正社員でバリバリ働きたい!という人は、30代前半までに正社員で転職しておいたほうが有利であるということが言えそうです。

また、事務職の30歳以上の求人は減る傾向にありますが、専門職や総合職であれば年齢よりも経験やスキルを重視して見てもらえるそうです。

結婚、出産、介護などで転職する機会がたくさんある女性ですが、自分にあった働き方を選ぶことで、転職の機会が増えるといえます。

以上のことより女性は、これからのライフスタイルに合わせて転職の時期を見極めるのがよいでしょう。

女性の転職について、より詳しい内容はこちらの記事も参考にしてください。

20代女性が転職で成功する方法とは?!

30代女性が正社員として転職を成功させる方法

転職活動を始めるのは会社を辞めてからでは遅い?

転職活動を始める時期として迷うのは、「会社に勤めたまま転職活動をするべきか、それとも会社を辞めてから転職するべきか」ではないでしょうか?

会社に勤めたまま転職活動をするのも、辞めてから転職活動をするのも、両方にメリットとデメリットがあります。

1. 会社を辞めてから転職活動をするメリットとデメリット

メリット

  • 時間がたくさんあるので情報収取など納得がいくまでできる
  • 資格を取得するなどキャリアアップに向けた準備期間がとれる
  • スケジュールに余裕があるから、1日に複数の面接が入れられる
  • 急ぎの求人であっても、いつからでも勤務が可能とアピールできる

デメリット

  • 自己都合退職の場合、失業給付を受けられるまでに3か月の待機期間があるため、経済的なことも考えなければならない
  • なかなか再就職先が見つからないと希望条件で妥協しがちになる
  • 失業の状態が長く続くと仕事への自信がなくなる
  • 失業の状態が長く続くと企業からはマイナスの印象になる
  • 年金や健康保険の手続きなど、面倒な事務手続きを自分でしなくてはいけない
石峰朱実石峰朱実

金銭面の心配がなく、資格取得やリフレッシュなど時間に余裕が欲しい人や転職活動に集中したい人は、退職後を転職活動を始める時期とするのがいいかもしれません。

2. 会社を辞めないで転職活動をするメリットとデメリット

メリット

  • 給与があるので金銭面の心配をしなくてよい
  • 金銭面の心配がないので期限を気にせず、妥協することなくとことん希望の職場を探せる
  • ブランクがないため中だるみせず、新しい職場でも意欲的に働ける
  • 税金の手続きは会社で行ってもらえるので自分でしなくてもよい
  • 退職の意思を伝える際、引き止められても、次の職場が決まっていると言えばスムーズに伝わる

デメリット

  • 業務に追われて転職活動の時間がとれず、なかなか転職できない
  • 面接は就労後など、面接の時間を調整してもらうのが大変
  • 急ぎの求人に応募できない
石峰朱実石峰朱実

再就職までにいつまでかかるかわからないから、一定の収入は確保しておきたい人や、条件の妥協はしたくないという人は現在の会社に行きながら、転職活動を行ってはいかがでしょうか。

転職するならボーナスをもらってから?確定申告は?転職の時期とお金のこと

転職活動を始めよう!と思ったとき、気になるのはやっぱりお金のこと。

「再就職先がいつ決まるかわからないから当面の生活費は確保しておきたい」

「失業手当てはいつ、どれくらいもらえるの?」

今の会社を辞めずに転職活動を行うにしてもそうでないにしても、お金の問題は転職活動を左右するほど大切な問題です。

せっかく今までがんばって働いてきたのですから、「転職活動を始める時期はボーナスをもらうまで待つ」という選択はもちろん、退職金や確定申告、失業手当など、転職にまつわるお金のことをしっかり考えて損のないように行動したいですね。

1. 転職の時期と退職金

退職金をもらってから転職したいと考えている人は、勤続年数によって退職金の有無や額が変わることもあるので、退職を申し出る前に事前に調べておきましょう。

2. 転職の時期と確定申告

そもそも確定申告とは、1月1日~12月31日の間に所得のあった人が、年間の収入と経費を税務署に提出して、その年の所得と所得税を決定する手続きのことを言います。

税金を払いすぎている場合、企業に在籍している人は企業で手続きをしてもらえますが、年の途中で退職してそのまま年末まで無職でいた場合、払いすぎた税金の還付を受けるために自分で確定申告をしなくてはいけません。
 
「自分で確定申告をするなんて面倒くさくてムリ!」という人は、退職した年と同じ年にどこかの企業に在籍していたら、会社で年末調整をしてもらえます。

事務手続きが苦手な人は年末にかからない時期に転職を済ませてしまうといいですよ。

3. 転職の時期と失業保険

失業手当(失業給付)は、再就職を希望している人を対象に、自ら離職したり解雇や倒産 などで仕事を失ったときに支払われるお金のこと。

給付される日数は、自己都合退職者の場合、1年~10年未満で90日、10年以上20年未満で 120日、20年以上で150日と勤続年数によって変わります。

勤続年数が9年と10年では日数が変わるので、転職時期を考える際に考慮するポイントの一つですね。

また自己都合退職の場合、申請をしてから給付金が支払われるまで3か月の待機期間があります。

すぐに給付金をもらえるわけではないので注意しましょう。

転職活動はいつまで?再就職までにかかる期間は人によってさまざま

転職活動をはじめて1か月で再就職先が見つかる人もいれば、半年ほどかかる人など、転職活動にかかる期間は人によって異なります。

資格取得の勉強をしたり、リフレッシュの期間が必要という人以外は、なるべく早く再就職先を決めたいと思うもの。

退職時期や退職後の生活費などを考えると、ざっくりとでいいから転職活動にかかる期間を知りたいですよね。

厚生労働省による「平成27年転職者実態調査の概況」によると、1か月未満で再就職した人が29.4%と一番多く、次に離職期間なしが24.6%、1か月以上2か月未満が12.5%と比較的退職から早い時期に再就職している人の多いことがわかります。

「1か月程度で決まるなら、貯金がなくても大丈夫!」と考えてしまいがちですが、一方で、再就職までに10か月以上かかったという人は7.6%というデータもあります。

再就職までに10か月以上かかった人の割合(男女別)平成27年

総数(男女計) 7.6%
6.4%
9.4%

再就職までに10か月以上かかった人の割合(年齢別)平成27年

15~19歳 4.7%
20~24歳 3.6%
25~29歳 5.9%
30~34歳 6.0%
35~39歳 8.7%
40~44歳 8.8%
45~49歳 9.2%
50~54歳 6.7%
55~59歳 14.5%
60~64歳 7.0%
65歳以上 11.9%

表を見ると、男性より女性の方が、年齢別に見ると55歳~59歳の14.5%、45歳~49歳の9.2%など、年齢が上がると転職活動が長引くと言えそうです。

自分の年齢を考慮した上で転職の時期を決めて、計画的に転職活動をすすめたいですね。

転職の時期は求人の数、年齢やスキルによってベストなタイミングを見極めよう

あなたにとって、転職をするのに最適な時期は見つかりましたか?

倍率が高くても求人の多い時期がいい人は1月や9月に、求人数が少なくても倍率の低いほうがいい人は4月や5月、7月、8月のスタートがオススメ。

但し、職種ごとの有効求人倍率は異なるため、希望職種の求人が出やすい時期もあらかじリサーチが必要です。

未経験の仕事がしたいから資格を取りたい!という人や、じっくり転職活動に集中したい人は経済面も考慮して、ボーナス支給後を転職活動開始の時期としても良いでしょう。

年齢によって再就職先が決まるまでの期間が違うので、若い人で3か月、35歳以上の人は半年など、大体の期間を決めて行うのも成功の秘訣となりそうです。

キャリアアップや結婚・出産、これからのことを考えてベストな時期に転職活動を開始するといいですよ。

監修者:石峰朱実(キャリア・コンサルタント)
石峰朱実
各種学校、公共事業にて主に就職支援を担当。また転職エージェントでの面接指導にもあたっており、人材業界での10年の勤務経験も含め、就転職支援では20年超のキャリア。>>詳細はこちら