「販売の仕事から、事務職に転職したい。」
このように、事務職に転職を希望する未経験の方も多くいます。柔軟な働き方ができる職種でもあるため、とくに女性から人気がありますよね。
人気が高いということはもちろん競争率も高く、「事務の仕事は未経験」「パソコンができない」という方は、転職先が見つからないのではないかと不安になるでしょう。
結論からお伝えすると、未経験から事務職への転職は可能です。
パソコンスキルはもちろん採用を左右する大事な要素ですが、スキルだけで採用が決まるわけではありません。
会社によっては「スキルはあとからついてくるから、スキルを持った人よりも社風に合った人材がほしい」と考えるところもあります。
今回は未経験から事務職に転職する方法を紹介するので、ぜひこの記事を読んでいただき、選考の準備を整えましょう。
今回スポットを当てている事務職は、どの企業にも必ずと言ってよいほどあるポジションで、イメージしやすいということもあり希望者が多い職種です。
未経験の場合でも、PCスキル、協調性の高さ、コミュニケーション力などをアピールできキャリアチェンジしやすい反面、ある程度条件が整った求人には応募者が殺到する傾向にあり、競争率が最も高い職種と言っても過言ではありません。
だからこそ、身近でイメージしやすいからと、なんとなく事務なら~ぐらいでは採用を勝ち取ることは難しいとも言えます。そこで、未経験から事務職に就くための対策をご紹介していますので、参考にしてください。
目次
未経験で正社員の事務に転職するのは難しい?事務職の求人倍率
これから事務職にキャリアチェンジする人にとって、「未経験の募集の有無」「求人の倍率」などは気になるポイントですよね。
たしかに事務の求人には「実務経験3年以上」など、経験者に絞ったものもあります。
ですが企業によっては、とくに実務や知識は問わず、入社してから社内ルールを覚えてもらうことを前提に「未経験OK」としている募集も多いです。
つまり事務職が未経験であっても、企業が求める人物像に当てはまると感じてもらえれば、正社員で転職できる可能性は十分あるといえるでしょう。
ただしほかの職種に比べると、事務職の求人倍率は「低め」です。求人倍率とは、求職者1人あたりに対して何件の求人があるかを示したもの。
求人倍率が 1.0 より高ければ「仕事を探している人」の数よりも「求人」のほうが多いことになります。
事務・アシスタント系の求人倍率は0.18なので、1人に対して0.18件の求人があるということになり、1人に対して1件もありません。
全体の求人倍率と主な職種の求人倍率は以下の通りです。
職種 | 求人倍率 |
---|---|
全体平均 | 2.35 |
事務・アシスタント系 | 0.18 |
営業系 | 2.41 |
技術系(IT・通信) | 7.98 |
販売・サービス系 | 1.02 |
全体の求人倍率は2.35、つまり1人に対して2件の求人があるということなので、全体と比べても事務職の求人倍率は低く、事務職は求人数に対して応募者が多いことがわかります。
未経験で競争率の高い事務職への転職に挑戦するなら、対策をしっかり行い、できるだけ書類などの選考通過の確率を高めておくことが重要なのです。
事務職へ転職しても大丈夫?事務職の適性について
事務職も営業や販売など他の職種と同様に、適性があります。
事務職がどのような仕事か具体的に調べることなく、「営業職と違ってデスクワークが多いし、定時で終わるイメージだから事務職がいい」という理由だけで事務職に転職するのは危険です。
もし事務の仕事があなたの適正に合わなかったら、転職したことを後悔するかもしれません。
ですから応募する求人を決める前に、事務職の仕事が、本当にあなたが希望とする働き方なのかを確かめましょう。
事務職に向いている人の特徴
事務職の適性は主に次の4つが挙げられます。
事務職に向いている人の特徴
- ホスピタリティがある
- 細かい気配りができる
- 慎重かつ几帳面である
- コミュニケーション能力が優れている
順番に詳しく見てみましょう。
1. ホスピタリティがある
ホスピタリティがある人とは、人をもてなすことや人の世話をするのが好きな人のことです。
人から「世話好き」と言われる人や、見返りを期待せず相手のために尽せる人はホスピタリティがあると思ってよいでしょう。
事務職は会社や部署の事務処理全般を担い、誰かのサポートを行なうことが多いため、「人のために働きたい」「誰かを手助けしたい」といったホスピタリティは大事な要素となります。
なにか仕事を任せたときに、進んで業務にあたってくれるような人は、職場の雰囲気をよくしますから、事務職に関係なくそういった人材を求める企業も多いでしょう。
2. 細かい気配りができる
他の人が仕事をしやすい環境を作るのも、大切な事務の仕事です。誰かに言われてから行動するのではなく、相手が求めることを予測して行動できる人は大変重宝されます。
このことから仕事がしやすいように先回りして物事を考える「気遣い」ができる人は、事務職に向いていると言えるでしょう。
また、事務職の場合はお客様の対応を任される場合もあります。外部の方への対応も細かい気配りができるといいですね。
そういった意味では、洋服の販売員や飲食店で接客をしていたという方は、経験が活かせるかもしれません。
3. 慎重かつ几帳面である
書類作成はパソコンさえ使えれば誰でもできる仕事と思われがちですが、ミスがないように仕上げるのが最も重要なポイントです。
自分の処理を過信せず、ダブルチェックを怠らない慎重な性格や、丁寧な作業ができる人は事務職に向いています。
細かい数字を扱う経理事務ではとくに、ミスは厳禁ですので几帳面さは重宝されるでしょう。
4. コミュニケーション能力が優れている
事務といえば、パソコンに向かい黙々と作業する仕事と思われがちですが、必ずしもそうではありません。
事務の仕事を円滑に進めるには、職場のメンバーとしっかりコミュニケーションを取り合いながら業務を行う必要があります。
わからないことがあればその都度声をかけて確認するのも、仕事の上達に欠かせないポイント。
高いコミュニケーション能力は事務職で働く人にとって、大事な要素のひとつです。
事務職に向いていない人の特徴
事務職に向いている人と反対の性格の人は、事務職の仕事を辛く感じるかもしれません。
たとえば、大雑把な方や、飽き性の方。
事務の仕事は書類作成やデータ入力などミスが許されない仕事が多いため、大雑把な性格で見直しをしっかりできない人や、集中して作業を行うのが苦手な人には向いていません。
流れが決まっていたり、ルールに沿って間違いなく行う必要がある内容が多く、変化の起きにくい仕事のため、飽きっぽい人も仕事を苦痛に感じるかもしれません。
また、「ノルマに追われる営業よりはラクなのでは?」と思われがちですが、パソコンを使う仕事から来客応対まで業務の幅が広く、覚えなくてはいけないことがたくさんあります。
その都度メモを取り自分で整理しなければ、業務に支障をきたす可能性があります。
それぞれの仕事には期限があり、すべての業務において期限を守る必要があるため、入力作業をしながら電話応対をするなど、複数の作業を並行して行う能力も必要です。
事務は決して楽な仕事ではないということを、きちんと理解しておきましょう。
未経験でも事務職への転職に成功するためのポイント
それでは未経験でも正社員として事務職に転職するポイントを説明していきます。ポイントは以下の4つです。
事務職への転職活動のポイント
- 事務職に就きたい理由(志望動機)を明確に伝える
- 応募先企業を選んだ理由を明確に伝える
- 今までの職務経験を惜しみなくアピールする
- 資格を取ってライバルと差別化を図る
それではさっそく紹介していきましょう。
1. 事務職に就きたい理由(志望動機)を明確に伝える
事務職は基本デスクワークで、資料を作成したり整理したりする仕事である、というイメージが強く、一見「楽な仕事」のように見えるかもしれません。
そのため、現在の仕事が辛くて転職したいと考えている人の中には、事務職への転職を希望する人も多くいるでしょう。
ですが「今の仕事が辛いから、向いていないから事務職に就きたい」という志望動機を、履歴書に書くわけにはいかないですよね。
そんなときは、事務という職種に魅力を感じた点を、説明できるようにしましょう。
- 販売職から事務職へ転職したい人の転職理由の例
- 前職で販売の仕事をしていたとき、売上やシフト管理をPCで行っていました。
その際に、「もっと作業を効率化できるようにPCスキルを磨きたい」と思い、MOSの資格を取得しました。
周りの人が働きやすいように環境を整える作業にやりがいを感じ、事務職への転職をしようと考えた次第です。今は特に予定があるわけではありませんが、私は仮に結婚・出産後も仕事を続けたいと思っており、事務職ならPCの新しいスキルを磨きながら熟達して永く続けていける仕事だと感じており、一生の仕事にしたいと考えております。
2. 応募先企業を選んだ理由を明確に伝える
事務職というと、どの会社でもだいたい同じ業務内容だと思うかもしれませんが、それは違います。
事務職といっても一般事務、営業事務、経理事務など職種はさまざまで、仕事内容も異なります。
企業が募集する事務職の種類として、よく挙げられるものをリストアップしました。
一般事務 | 書類作成、伝票作成や処理、電話・来客応対、パソコンでのデータ集計、ファイリング、郵便仕分け、備品管理、勤怠管理、受発注・出荷対応、会議室の予約・会場設営など |
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営業事務 | 営業担当者の予定をチェックし、その日の作業内容や連絡事項などを確認する、見積書や請求書の作成、データ入力、営業担当者の不在時に顧客からの問い合わせやクレーム対応、来客の応対など、営業担当の代わりに、または営業担当と連携した業務 |
経理事務 | 日々の出入金管理や帳簿づけ、伝票整理や決算表、貸借対照表、財務諸表の作成や決算処理など |
人事事務 | 各種書類のファイリング、契約関係の管理、入退職手続き、給与計算など |
受付事務 | 来訪者への応対、訪問部署への案内、代表電話への応対、会議室予約など |
貿易事務 | 輸出業務では輸出通関手配、通関書類作成、運送便の手配などを行い、輸入業務では輸入通関手配、関税・消費税納付、商品の納入管理など |
医療事務 | 病院やクリニックでの医療費の計算と患者対応 |
少人数の会社ですと、一般事務が、庶務から経理まですべての仕事を任されることもあります。
一方で大企業は経理、人事、総務など事務の仕事は細分化され、それぞれで対応している特徴があります。
企業によって事務職の業務の範囲は大きくちがうので、必ず業務内容をしっかりと確認し、事務職として何を求められているかを把握しましょう。
そうすることで、まずあなた自身が働きたい企業を選びやすくなります。
それと同時に、応募先企業の事務職に就きたい理由も明確になるため、履歴書や面接で志望動機を伝えやすくなります。
一番避けたいのは、応募先企業に「事務職だったらどの会社でもよいのでは?」と感じさせてしまうことです。
そうならないためにも、応募先企業の研究を入念に行い、どのような形で貢献できるか伝えるようにしましょう。
- スポーツ用品メーカーの営業事務へ応募する場合の志望動機例
- 以前御社(貴社)の営業の方とお仕事をご一緒させて頂く機会があり、対応の速さや丁寧さに感銘を受けました。
この度営業事務の人材を求めていらっしゃるとのことで、御社(貴社)の営業の方と一緒にお仕事させていただけるなら、とてもやりがいがあるのではと思い、応募しました。
前職で営業職として仕事をしており、その際にPCでのデータ入力や、受発注管理、書類作成等の事務的な業務も行っており、事務的な業務が好きで自分に向いていると感じております。今後は営業の方のサポートとして、その経験を活かしたいと思います。
3. 今までの職務経験は惜しみなくアピールする
事務職は未経験だったとしても、今までの職務経験はまったく無駄になりません。今までの経験で得たスキルは惜しみなくアピールしましょう。
たとえば営業なら顧客との電話応対、取引先とのメールのやり取り、提案書を作成したことがあるなどをアピールできます。
スキルのアピールには、苦手な業務を克服するために工夫したことや周りの評価、能力が発揮された業務、作業を効率化するために行ったことなどエピソードを交えて説明すると説得力が増します。
さらに「自分の経験や知識をどのような業務で活かしたいと考えているか」で締めくくれたら完璧です。
- コールセンターから事務職へ転職を希望する人のスキルアピール例
- 共通するスキル:電話応対
エピソード
コールセンターでは、お客様のニーズを素早く捉えピッタリのアドバイスができるよう心がけていました。
またクレームや問い合わせなどに関わらず、焦らずゆっくり話すことで、お客様からも話が聞き取りやすい、わかりやすいと好評でした。企業に対してどんなことができるか
臨機応変かつ迅速な対応をすることがポイントとなる事務職においても、コールセンターで心がけていたことが活かせるのではないかと思っています。
4. 資格を取ってライバルと差別化を図る
特別な資格がなくても事務職へ転職することはできますが、未経験の場合は資格を取得することで転職への熱意を示せます。
今すぐの転職でない場合は資格を取って、一般事務より応募者が少ない、貿易事務や経理事務を目指すという手段もあります。
ここでは、未経験の人が事務職へ転職するときに、取得を検討するとよい資格を4つ紹介します。
1. 簿記検定
簿記検定には、日本商工会議所が主催する日商簿記、公益財団法人全国商業高等学校協会が主催する全商簿記実務検定、公益社団法人全国経理教育協会が行う全経簿記があります。
経理事務としての転職を考えているなら、知名度が高く受験者数も多い日商簿記の受験がオススメです。
簿記初級は学生向けのレベルと言われているので、経理事務として働きたい人は3級以上の取得を目指しましょう。
経理事務ではなく一般事務でも、場合によっては事務作業のすべてを担うことになる可能性もあるので、簿記など経理の知識があると高い評価が得られます。
2022年度の簿記1級~3級統一試験は3回(6月、11月、2月)行われるので、転職時期に間に合うように受験しましょう。
ネット試験なら、基本的には常時受験可能ですが、統一試験の前後の日程は試験が受けられないので、日程確認を行ってくださいね。
2. 秘書検定
公益財団法人実務技能検定協会が運営・実施する秘書技能検定試験は、社会で必要とされる資質、職務知識、一般常識、マナー・接遇を含む技能の能力を図るもの。
秘書検定を取得することでビジネスマナーが身に付いていると評価されるので、秘書になりたい人だけでなく事務職全般を目指す人にオススメの資格です。
3級、2級の合格率は60%前後と高く、挑戦しやすいのも魅力です。
ちなみに秘書検定のCBT試験(コンピューターを使用した受験システム)なら、2級と3級の試験が、都合の良い日程で受験できます。
※最短申し込みから3日後。
さらにメリットとして、合否結果が当日にわかるので、転職時期が直近に迫っている人でも受験できます。
3. MOS検定(Word、Excel、PowerPoint)
MOSとは、マイクロソフトオフィススペシャリスト(Microsoft Office Specialist)の頭文字の略で、「モス」と総称されます。
マイクロソフト社のワード・エクセル・パワーポイント(Word、Excel、PowerPoint)などの利用スキルを証明する資格なので、事務職を目指す方が持っていて損はないでしょう。
特にパソコン操作に慣れていない事務職未経験の方は、テストに挑戦することで基本スキルが身につくので大変オススメです。
WordとExcelはスペシャリストレベル(一般レベル)と、エキスパートレベル(上級レベル)がありますが、事務職を希望するならWordとExcelのスペシャリストを取得すればよいでしょう。
面接等では、目に見えるかたちでパソコンスキルをアピールできるので、大変有用な資格です。
4. TOEIC
貿易事務や外資系企業の事務を目指す人は、ビジネス英語の能力を測るテストとして定番のTOEICを受験しましょう。
TOEICは合否ではなく、「スコア」で評価されるのが特徴です。
スコアの配点は、リスニングセクション(聴解力)・リーディングセクション(読解力)ともに495点で、合計990点満点。
貿易事務などでは、業務に必要な英語力の目安をスコア550~600点前後としている企業が多いようです。
英語が不要な企業の一般事務では、英語スキルを求められることがあまりないかもしれませんが、昨今のビジネスのグローバル化を考えても、英語力はあって損はありません。
将来的に海外のお客様とやり取りする可能性を考えてTOEICにチャレンジしていれば、業務に対して前向きな姿勢がアピールできます。
未経験で事務職に受からないときの対策方法
何度か事務職の求人に応募してみたけれど、なかなか内定が出ないという方もいるでしょう。
そこでここでは、事務職になかなか受からないときに検討するべき対策について紹介します。
1. 転職エージェントを利用する
事務職が未経験の人で不採用が続く場合、事務職が未経験であること以外にも、「志望動機が弱い」「自己PRがきちんとできていない」などの原因がある可能性があります。
志望動機や自己PRを自分でうまくできないという方は、一度転職エージェントに相談するとよいでしょう。
転職エージェントでは、転職希望者の相談から再就職までをトータルにサポートしています。
応募書類の添削や面接対策にも対応しているので、志望動機もプロの視点からアドバイスしてもらえますよ。
ここでは事務職に転職したい方にオススメの転職エージェントを3社紹介するので、気になる転職エージェントがあれば、無料相談を受けてみてくださいね。
リクルートエージェント
リクルートエージェントは、業界最大の求人数の求人情報を扱う、業界最大手の転職エージェントです。
リクルートエージェントだけが保有している非公開も含めて、あなたにピッタリの事務職の仕事を紹介してくれます。
初めての転職ですと、希望年収の交渉や入社日程の調整など難しいことも多くありますが、それらすべてリクルートエージェントが交渉してくれるので安心です。
東京都心はもちろんのこと、地方の求人情報も豊富に揃っているので、どの地域に住んでいる方でも利用いただけます。
doda
転職エージェントdodaは、転職満足度No.1!非公開求人を含む豊富な求人数で事務職への転職を完全サポートしてくれます。
dodaの特徴は、求職者一人ひとりを担当するキャリアアドバイザーと、企業の情報提供や企業との交渉などをおこなう採用プロジェクト担当がいることです。
採用プロジェクト担当は企業と密なコミュニケーションを取っているので、あなたの希望する職場環境により近い企業を提案してもらえるでしょう。
キャリアアドバイザーとの面談は基本的にオンラインまたは電話相談となるので、転職エージェントの事務所に出向く必要はありません。
最初の面談で、希望の転職先やキャリアプランの相談ができるので、事務職を希望している旨を伝えましょう。
dodaの料金はもちろん無料。専任のキャリアアドバイザーからは求人の紹介だけでなく、面接日程の調整や履歴書添削など、細かいサポートも受けられますよ。
マイナビエージェント
20代から30代前半の若い方で事務職の転職を希望する方は、マイナビエージェントがおすすめ。
マイナビエージェントには比較的若い人向けの求人情報を多く保有しているためです。
若い人が得意とあって、マイナビエージェントを利用する人の中には、はじめて転職する方も多く利用しているので、まだ転職未経験の方はまずマイナビエージェントを利用するといいかもしれません。
専任のアドバイザーは、業界や職種に特化したアドバイザーなので、転職したい業界がしっかりと決まっている人は、相談がスムーズに進むでしょう。
2. 派遣社員や契約社員として経験を積んでから正社員にチャレンジする
派遣社員として事務職の経験を積んでから正社員にチャレンジする方法もオススメです。
派遣社員と聞くと「正社員よりも待遇が悪いのでは?」とよくないイメージもありますが、労働者派遣法の改正により、正社員と同等の待遇で働けて、働きながらのスキルアップも可能になりました。
事務職でも派遣社員から正社員を目指すことは十分に可能です。
派遣社員として働くことのメリットや労働者派遣法の改正については、労働者派遣法改正で変わった派遣社員の待遇とメリット」で紹介しています。
事務職を目指す方にオススメの派遣会社
- マイナビスタッフ
事務職の求人が豊富!「週4日以内」など細かい条件に合わせた仕事を多数取り扱っています。
未経験から事務職への転職に関するQ&A
未経験から事務職への転職に関する、よくある質問について答えていきます。
- パソコンができない人は、未経験で事務への転職は難しい?求められるレベルは?
- メールやインターネットを難なく使いこなし、ワード・エクセルでの文字入力ができることは最低限必要だと考えましょう。
募集条件に「PCの基礎的な操作」と書かれている場合は、上記の作業に加え、エクセルでの表作成や、計算式を使っての入力経験程度は求められ、簡単な計算式を作れるところまでを基本操作とイメージされる企業も多いです。
企業によってはマイクロソフトではなく、独自の入力システムを使っている場合もありますから、先ほど紹介したMOS検定を受けていなくても、採用される可能性は十分にあります。
ただし、「パソコンが苦手で滅多に使わない」「ワードとエクセルを使ったことがない」という人は不利になるかもしれません。
もしパソコンのスキルに自信がなければ、職業訓練校などで基礎を学べます。
また派遣会社でも、OA研修(Word・Excel・PowerPoint・Access・Outlook)を行っているので、そこから技術を身につけるのも方法のひとつです。
パソコンの基礎ができる人は、タッチタイピングや、正確で早いデータ入力スキル、四則演算や基礎関数等の基本的なEXCELスキル、基本入力~マクロなどアクセスの使用経験、パワーポイントでプレゼンテーション資料作成ができればアピールになります。
- 男性でも事務職へ転職できる?
- もちろん男性も挑戦できます。
男性の需要がまったくないかというと、そのようなことはなく、経理や総務、人事など専門的な知識や経験を必要とする職種では男性も多く活躍しています。また男性の場合は、結婚や出産といったライフイベントで退職する可能性が少ないので、長期的に会社に貢献することを期待され 、将来の管理職候補と位置付けて採用する企業も多いです。
未経験から事務職に転職する際は、「なぜ事務職を目指すか」の理由だけでなく、「将来的に事務職としてどうなりたいのか」という長期的なビジョンもアピールするとよいでしょう。
【まとめ】未経験で正社員として事務へ転職できるか不安ならプロの意見を聞こう
女性を中心に人気の事務職。事務職は未経験でも採用されることが多い職種でもあるため、応募が集まる傾向にあります。つまりライバルが多い職種ということですね。
未経験でも正社員として採用されるには、志望動機を明確にし伝えることが大切です。
転職市場ではスキルがある人の方がどうしても採用されやすくなるので、入社後の展望や、入社後どのように貢献できるかなどをアピールし、熱意を伝えるようにしましょう。
また、「事務職ならできるかも」と軽い気持ちで事務職を選ぶと、転職後に「こんなはずではなかった」と後悔することになりますから、事務職について理解を深めることも忘れないでくださいね。
「自分ひとりでは志望動機を考えられない」「自分の適性がわからない」という人は、転職のプロに相談しながら転職活動ができる転職エージェントを利用するとよいでしょう。
- 監修者:石峰朱実(キャリア・コンサルタント)
- 各種学校、公共事業にて主に就職支援を担当。また転職エージェントでの面接指導にもあたっており、人材業界での10年の勤務経験も含め、就転職支援では20年超のキャリア。>>詳細はこちら