残業が少なくて休暇も取りやすいことから、女性が働きやすいと言われている外資系企業。
オシャレなオフィスは憧れだし英語も得意だから、と外資系企業への転職を考える女性も多いのでは?
一方で、外資系企業は多忙、外資系企業で働く女性は気が強そうだからモテないというウワサを耳にすることもあります…
そこで今回は、「外資系企業は女性が働きやすいってほんと?」「外資系企業で働いたら結婚や出産はどうなるの?」
などの疑問についてお答えしましょう。
目次
外資系企業は女性が働きやすいって本当?
最近注目されているワークライフバランス。
ワークライフバランスとは、仕事と生活の調和を意味し、やりがいのある仕事をして社会人としての役割を果たすと同時に、趣味や休息などプライベートな時間を確保することで、心身ともに健康的な暮らしをおくることを目指します。
有給休暇が取りやすい、仕事のあとの飲み会に参加しなくてよさそう、など外資系企業にはワークライフバランスを実現しやすそうな印象がありますよね。
働きがいがある企業に選ばれた外資系企業「P&G」
就職先として人気の外資系企業、プロクター・アンド・ギャンブル・ジャパン(P&G)を例に見てみましょう。
プロクター・アンド・ギャンブル・ジャパン(P&G)は、世界180カ国に洗剤などの日用品を提供する世界最大の消費財メーカーです。
同社は2017年1月に、勤務場所を自宅以外でも柔軟に選べる在宅勤務の進化形「ロケーション・フリー・デー」などの社内制度が評価され、東京都が女性の躍進推進に取り組む企業に贈呈する「女性躍進推進大賞」を受賞しています。
また、「働きがいのある企業総合ランキング第一位」を2014年から2017年の4年連続受賞。
こちらは、企業リサーチサイト VORKERS が主催する社員満足度をランキング化したもので、風通しのよさや社員の士気、人事評価の適正感などが評価されました。
社内の公用語は、外資系企業らしく英語が使われています。
英語を活かしたしごとがしたい方には、能力が活かせる会社と言えますね。
産休・育休を経て職場復帰した女性がたくさんいることから、働く女性のサポート体制も整っています。
このように外資系企業は、仕事環境として魅力が満載なのです。
女性が外資系企業で働くメリットとデメリット
女性が外資系企業で働く場合、良い点もあれは悪い点もあります。
女性が外資系企業で働くメリット5つ
1. 女性にも男性と同様に出世のチャンスがある
外資系企業は性別・年齢にとらわれない成果主義です。
そのため女性にも男性と同様に出世のチャンスがあります。
最近では日本企業でも女性の管理職は増えているようですが、実際のところ日本企業における女性の管理職者は全体の約1割。
ヨーロッパでは全体の約3~4割ですから日本企業の女性管理職者はまだまだ世界に及ばないと言えます。
女性は結婚したら退職するからという理由で、女性の出世には否定的な日本企業もまだあるほど。
これでは働くほうも「結果を出しても女性というだけで正当に評価してもらえないのなら…」とモチベーションが下がってしまいますよね。
結果に対する正当な評価がほしい、という人は外資系企業でチャレンジするといいかもしれません。
2. 目標達成のリターンが大きい
実績がものをいう外資系企業。
高い目標が課せられますが、目標を達成したときのリターンも大きいです。
成果は昇進や昇給につながりますから、働くモチベーションもアップ。
仕事にやりがいを感じることができるでしょう。
3. しっかり休暇を取って働ける環境が整っている
外資系企業では休暇をしっかり取ってリフレッシュし、働くときはバリバリ働くという環境が整っています。
また、「残業が多いのは仕事ができない証拠」という考え方もあり、必要のない残業はしません。
日本企業では「上司がまだ帰っていないから帰れない」「誰も有給をとっていないから取りづらい」ということがありますが、外資系ではそのような「付き合いの残業」がないのです。
自分の仕事が終われば帰れますし、有給休暇もきちんと取得できます。
4. 女性の産休や育休に対する理解があり対応も充実している
外資系企業は、産後に復帰した女性は在宅勤務ができたり、時短勤務ができるなど出産や子育てのサポートが充実している企業が多いです。
実際に在宅勤務や時短勤務の制度を利用して、出産・職場復帰している女性社員も多く、子どもを産んでも十分に働ける環境が整っています。
外資系企業における出産や子育てのサポートの詳細は後述で紹介しています。
5. 転職市場に強いスペシャリストになれる
スペシャリストとは特定の分野で高い専門能力・知識をもつ人のこと。
一般的に、外資系企業はスペシャリストの集団で、日本企業はジェネラリスト養成型といわれています。
即戦力になれるスキルが重要視される転職には、スペシャリストのほうが断然有利。
また出産後、社会復帰する際も特定の分野に強みのあるスペシャリストの方が再就職しやすいでしょう。
ちなみにジェネラリストとは広範囲の業務の知識をもつ人のこと。
総合職をイメージするとわかりやすいです。
女性が外資系企業で働くデメリット4つ
1. 仕事が忙しい
残業が少ないというイメージの外資系企業ですが、それは勤務時間内に自分がやるべき仕事が終わった場合の話。
常に成果を上げ続けなければいけないことから、そもそも仕事量が多く、仕事が終わるまで帰れなない日が続いたり、休日出勤も当たり前にあります。
仕事が忙しく帰宅時間も遅いため、趣味が楽しめない、家族だんらんの時間が取れないこともしばしば。
また海外との会議は時差があるため、深夜に自宅で行うという人もいるようです。
2. 結果がでないとリストラの対象になるなど雇用が不安定
外資系企業では成果や利益に対して報酬を支払うという考え方をするため、結果が出ないとリストラの対象になってしまいます。
日本企業は年功序列制度があるため、長期間きちんと働いていれば給与は上がるし、出世も可能です。
雇用が不安定なことも外資系企業のデメリットのひとつと言えるでしょう。
3. 指導してくれる先輩や上司がいない
日本企業では新入社員には先輩社員がついて指導・育成し、企業で社員を守って育てる風土があります。
ところが外資系企業にはそういう文化がありません。
そのため仕事を覚えるのはもちろん、目標管理や仕事の進め方なども自らで管理する必要があります。
4. 福利厚生が日本企業ほど充実していない
住宅手当や退職金制度、保養所などの福利厚生が日本企業と比べると充実していないのもデメリットです。
外資系企業の給料が日本企業より高いのは、福利厚生が手薄いためだと言われています。

女性が外資系企業で働くことのメリット・デメリットを見ると、外資系企業には、キャリア志向の女性が向いていそうですね。

そうですね。
雇用が不安定な状態に慣れないとか、仕事よりプライベート重視という人は外資系企業には向かないかもしれません。

キャリア志向でない女性が外資系企業で働くことは難しいですか?

いいえ。実はそんなことはありません。
外資系企業と一口でいっても、日本企業寄りの外資系企業もあり、そういった企業では日本企業で働くのと同じような環境で働くことができます。
「キャリア志向じゃないから外資系企業へは行かない」と選択肢から外してしまうのはもったいですよ。
外資系企業への転職が気になる!外資系企業の特徴や日本企業との違いを徹底解説
外資系企業で働く女性の出世
外資系企業は日本企業より女性が出世しやすい環境にあります。
ポイントは年功序列制度。
日本企業は年功序列のため、男女ともある程度の年齢にならなくては出世できません。
仮に管理職に就くのを30代後半以降だとすると、大抵の女性はその前に結婚・出産するので昇進を諦めざるを得なくなります。
一方で、実力主義の外資系企業は早い段階での出世が可能。
結婚・出産前の若いうちに昇進し、会社での居場所を確保しておいて、復帰後バリバリ働く女性も多いのだとか。
外資系企業で出世を目指す女性は、男性と同じように働かなくてはならず忙しいため、夫に専業主夫になってもらう、ベビーシッターを雇うなどで両立を図っています。
外資系企業で働く女性の結婚
外資系企業で働く女性の結婚は、なかなか難しい部分が多いようです。
その理由として、次のような点が挙げられます。
- 27歳~32歳の結婚適齢期に海外勤務の可能性がある。
- 高収入のため男性に敬遠されがち。
- 繁忙期には休日出勤も当たり前の激務なためデートは半日単位になってしまう。
他にも、キャリアウーマンにピッタリの男性を見つけるのが難しいという点で、結婚は難しいと言えます。
出世してバリバリ働こうと考えている女性が結婚するなら、専業主夫になって、家事をしてくれる男性がよいですよね。
ですが、自分のキャリアを捨ててでも、専業主夫になって女性を応援してくれる男性を探すのは、至難の業です。
結婚していないと外資系企業では出世できない!?
「男性くらい収入があるわけだし、結婚にこだわらなくてもいいのでは?」という考えもありますが、実は結婚の有無は、出世に関係してくることもあるそうです。
海外にはカップル文化があり、外国人は、パートナーがいて一人前、家庭環境がきちんとしているから仕事もできると思う傾向があるとのこと。
結婚をしていないということは、人として半人前だから外資系企業では結婚しないと出世は難しいと言われているのです。
アメリカのカップル文化について書かれた興味深いブログがあるので、興味がある人は読んでみてください。
外資系企業で働く女性の出産と子育て
外資系企業は、子育てに関して日本企業よりも理解があるところが多いです。
たしかに最近は日本企業でも、育休や時短勤務を利用している人はたくさんいます。
ですが、会社に籍を残しながら長期間休むことをよく思わない企業もあり、育休が取りづらいことも。
「正社員=フルタイム」の考え方が強いため、時短勤務に対する理解が得られず、正社員として仕事をしながらの育児は実際のところ難しいと言えそうです。
一方、外資系企業では、在宅勤務や時短勤務で子育て中のお母さんを企業がサポートします。
営業職の女性を総合職で復帰させるなど、家庭環境を考慮した配置換えで対応する企業や、妻の出産時に、夫は約1カ月有給休暇がもらえる企業もあります。
外資系企業ゴールドマン・サックス社のチャイルドケアプログラム
子育てに対して具体的にどのようなサポートがあるのか、金融系の外資系企業ゴールドマン・サックス社のチャイルドケアプログラムを例に紹介しましょう。
同社では、マタニティメンタリング・プログラムやベビーシッターチケット、フレキシブル・ワーク・アレンジメントなどで出産・子育てする女性社員をサポートしています。
マタニティメンタリング・ プログラムは、出産を控えた社員や産休中の社員、そして産休から職場に復帰した社員に対して、すでに子供を出産して復職している社員との※メンタリングの機会を提供するもの。
ベビーシッターサービス利用時に使用できる割引チケットがもらえたり、会社の許可を得て、勤務時間の調整をするフレキシブル・ワーク・アレンジメントなど、子育てをしながらしっかり働ける環境が整います。
※メンタリングとは、経験者が非経験者に対して指導や支援することを言います。
女性の外資系企業への転職のポイント
外資系企業への転職は日本企業へ転職するのとは少々事情が異なります。
以下で外資系企業へ転職する際のポイントを紹介します。
外資系企業への転職に年齢は関係ない
中途採用は日本企業・外資系企業問わず、即戦力になれる経歴が重要視されますが外資系企業はとくにその傾向が強いです。
豊富な経験と知識があれば性別・年齢に関係なく採用のチャンスがあります。
日本企業のように「30歳まで」「人材育成のため28歳未満」など一定以上の年齢の人を落とすことがないので、実務経験がある人で30歳以上の人にはとくにオススメです。
求人を探す際には、管理職クラスの求人は表に出ることが少ないので転職エージェントを利用するとよいでしょう。
また、役職に就いた経験や管理する側の仕事の経験がない人でも、経理事務歴20年のような実績があれば転職は可能です。
バックオフィス(事務・管理部門)は本社とのやり取りが必要などの理由から、英語力があると重宝されますので採用の可能性が高くなります。
未経験者の外資系転職
外資系企業では、即戦力もしくはスペシャリストが求められるので未経験OKの求人は少なめです。
外資系企業の転職に強い転職エージェントの公開求人をみると、未経験OKの求人は Spring 転職エージェントで10%、ロバート・ウォルターズは0.8%と少ないことがわかります。
20代後半の働き盛りの世代でも、異業種への転職は経験がないと難しいでしょう。
とはいえ、未経験の求人がまったくないわけではないので、転職エージェントを利用したり、他の大手就職支援サイトと並行して探せば外資系企業への転職は夢ではありません。
また日系企業では若くて伸びしろのある第二新卒世代の求人数は豊富ですが、スキル重視の外資系企業では求人数はあまり多くありません。
第二新卒の場合は仕事のスキルをアピールするのは難しいので、留学経験など語学力をアピールします。
実務経験を身に付けてから外資系企業へ転職してもよいでしょう。
第二新卒で外資系企業への転職を考えている人は、外資系企業への転職が得意な転職エージェントと並行して、新卒の就活や第二新卒の転職が得意なマイナビ転職エージェントを利用するのがオススメです。
女性の外資系企業への転職のポイントまとめ
女性が外資系企業へ転職する際のポイントをまとめました。
- 基本的に英語力よりは実務経験や実績が評価される。
- バックオフィスは専門性の高い職種なら需要あり。
- 30代後半、40代でも日本企業ほど年齢に対するこだわりがないのでスキルがあれば転職できる可能性は高い。
- 未経験者OKや第二新卒の求人は日本企業より少なめ。
転職エージェントを併用して利用するとよい。
外資系企業への転職に強い転職エージェント
性別・年齢に関係なく仕事の結果が評価される外資系企業はキャリア志向の女性にオススメです。
常に成果が求められることから日本企業で働くよりは厳しい環境といえますが、そのぶん早い成長が期待できます。
若いうちに管理職に就いておけば結婚・出産後も第一線として働けるのは外資系企業ならでは。
英語力は管理職クラスは必要ですが、それ以外は英語力よりも実績が重視されます。
採用に年齢が関係しないので30代後半以降の転職にもオススメです。
転職エージェントでは、日本企業でしか働いたことがないから外資系企業での働き方が知りたい、や英語のレジュメが書けない、などさまざまな悩みに対応しています。
Spring(アデコ)転職エージェント
Spring 転職エージェントはスイスに本社がある総合人財サービス企業です。
世界60の国と地域で展開しており拠点は5100箇所以上だから外資・グローバル企業はもちろん、国内の大手企業や中小の優良企業など多数の案件があります。
※Spring転職エージェントは現在申し込みを停止しております。
ロバート・ウォルターズ・ジャパン
ロバート・ウォルターズ・ジャパンは、1985年にロンドンで設立された人材紹介会社です。日本には2000年に東京に進出し、大阪にもオフィスがあります。
日本では英語力の高い人達にはすでに有名で、世界でも名の知れている転職エージェントです。日本でのビジネスが長いことから、企業からの信頼を得ており、書類通過や内定決定率が高いと評判です。
外資系や、日系グローバル企業の転職を形態を問わず、英語を活かしたハイキャリアの外資系企業への転職をサポートしてくれます。
コンサルタントは全員バイリンガルで、業界ごとのチームとなります。満足度93%を誇り、外資系ならではのスピード感をもって選考を進めることができますよ。
外資系企業のハイキャリア、ネイティブレベルの英語力がある人はとくにオススメです。
※登録は、ロバートウォルターズへ