「今の会社を辞めたい!新しい会社で頑張るんだ!」と決意したあなた。
でも一度入社した会社を辞めるのは、簡単ではありません。
「今すぐに会社を辞める方法があれば実行したい!」
「円満退職は理想だが、手続きを踏むことを考えると憂鬱だ」
「会社を辞めるにはいつ何をしたらいいのかわからない」
このように、会社を退職するまで悩みは尽きないですよね。
会社を辞めると決めたら、1日でも早く自由になりたい!
でも会社を強引に辞めると、特に同業種での転職が不利になるんじゃないですか?
そうね。
罪悪感で後味の悪い思いするだろうし。
強引な辞め方をすると、今後の社会人生活に影響が出そうですよね。
会社を辞めて新たな一歩を踏み出そうと決めた時に、その前向きな気持ちの裏で気になるのが会社とのやりとりですよね。
退職までは、できるだけスムーズに事を運びたいものです。
今回は、会社を辞めたいと思った時に、今一度見直していただきたいポイントをお伝えしていきます。
自分にとってはもちろん、会社にとってもストレスを最小限に抑えた退職交渉をして、清々しく新しいステージにいけるようにしましょう。
会社を辞めたいけど言い出しにくい方、顔を合わせずにやめたい方は要チェック!!
目次
会社を今すぐ辞めたいけど、辞めるなら円満退職したい理由
上司に辞めることを報告する、上司に引き止められたら断る、会社の人や取引先の人に会社を辞めることを伝える、人事と退職のための事務手続きを行う…など、会社を辞めるにはそれなりの作業が必要です。
通常の業務を行いながらの作業なので、辞めるのも大変だと憂うつに思う人も多いでしょう。
「報告や事務手続きなんてすっ飛ばして強引に辞めてしまいたい」
「辞めてしまえばこちらのもの」
とヤケになってしまいそうですが、会社を辞めるならやはり円満退職をオススメします。
退職後も資料請求などで会社に連絡をとる可能性がある
退職後、源泉徴収票や離職票の請求で以前の職場と連絡を取る機会があります。
企業が嫌がらせでそれらの書類を渡さない、ということは考えられませんが、円満退職でない場合連絡するのは億劫です。
円満退職なら連絡も気が楽ですし、失業保険や年金など手間のかかる作業も、必要書類の取り寄せがスムーズなら楽々片付けられます。
転職後も辞めた会社の人と接点がある
同業種へ転職する場合、辞めた会社の人と転職後の会社の人が知り合いという可能性があります。
運良く知り合いがいない場合でも、再就職先の企業が前の会社に確認を取ることもあるので、強引な辞め方をしない方が無難です。
一緒に働いてきた人々に対する罪悪感の緩和
せっかく社会人として働いてきたのだから、自分の気持ちだけで行動せず会社のことも考えることが大切です。
人間関係が原因で辞める場合も、仕事を教えてもらう、相談に乗ってもらうなどお世話になった経験があります。
自分が急にいなくなったら残された人たちが困ることもわかるはず。
罪悪感を抱いたまま勢いで辞めてしまうのは後味が悪いものです。
再就職をした後も、自分の性格ではまた強引に会社を辞めてしまうのではないか、あんな辞め方をして自分は社会人失格なのではないか、といつまでも悩むことになってしまいます。
円満に退職すれば、個人の良好なつながりを保てます。
職場は変わっても、当時の先輩に、あるとき思いがけない人脈として助けられることもあるでしょう。
感謝の気持ちを持ってきちんとした手順を踏んで退職をするのもビジネスマナーです。
円満退職をすると「やりきった!」という充実感が得られます。
気持ちよく再スタートするために円満退職は大切なのです。
上司に言う前に会社を辞める意思を固めよう
円満退職で辞めることがベストであるとわかっても、上司に言い出すことを考えると気が重くなりますよね。
しかし勇気を出して上司に辞意を伝えなければ、このまま我慢して今の会社で働き続けることになってしまいます。
会社を辞めると決めたら上司への報告は避けられません。
勇気が出ないという人は、「辞める」という意志を固めましょう。
意志が固ければ、「どうしても辞めなければ」という気持ちになり、上司に引き止められてもきちんと断れるようになります。
上司の引き止めを丁寧に断るために、まずは会社を辞めようと思った理由を考えましょう。
さらに、それが本当に辞めなければいけない理由なのかを検証する必要があります。
会社を辞めても仕方がない理由
- 人間関係がうまくいかない場合
会社を辞める理由で一番多いのが人間関係です。
苦手と思わず接するなど、自分の意識は変えられても他人を変えることはできません。
人間関係に限界を感じたら辞めてもよいでしょう。 - 会社勤めが原因でうつ病などの病気になった
適応障害やうつ病などの病気は回復までに時間がかかることもあるので、上司に相談して早めに対策を取るようにしましょう。
他にも、長時間労働が改善されない、上司が罵声を浴びせる、など、劣悪な環境である場合は体を壊す前に辞めるべき。
辞める決心がつかない人は、「我慢は美徳ではなく、逃げることは必ずしも悪いことではない」と考えます。 - 会社を辞めた後のビジョンがはっきりしている
会社を辞めた後にやりたいことが明確である、働きたい企業があるなど前向きな目的がある人は、会社を辞める理由として認めてもらいやすいでしょう。
女性の方は以下の記事も参考にしてみてください。
会社を辞めるのを考え直したほうがいい場合
- 職場の人間関係に悩んでいて嫌な人から離れられる場合
嫌な人から離れるとは、異動やジョブローテーションで自分と合わない人と離れられる可能性がある場合のことです。
これは自分もしくはその人が異動できるか上司に相談してみるといいでしょう。
ただ、以前も人間関係で辞めた場合は注意が必要です。
他人とのコミュニケーションに問題はありませんでしたか?
わからないことがあった時、自分勝手な判断で適当に仕事を片付けていませんでしたか?
その場合、どこで働いても同じことが繰り返される可能性があることを覚えておきましょう。
自分自身に問題はなかったか、辞める決心をする前に考える必要があります。 - 給与や職場環境が理由で会社を辞めたい場合
給与、残業時間、評価など人間関係以外のことが不満な場合は、仕事を抱え込み過ぎないように気を付けたり、環境が改善できないか上司に相談して現状を変える努力をしてみましょう。
せっかく人間関係に恵まれているのに、職場環境で仕事をやめてしまうのはもったいないです。 - 働くことに疲れたから辞めたい場合
正常な判断ができない可能性もあるため、有給を使うなどしていったん休むのがオススメです。
リフレッシュすれば、なぜ辞めたいのかがわかったり、今の仕事で頑張れそうだと思うなど心境の変化が期待できます。 - 今の仕事が向いていないと感じている場合
ただ単に仕事に慣れていないという可能性があります。
半年以内であればすぐに諦める癖がついてしまう恐れがあるため、少なくとも1年は会社を辞めずに仕事を続けましょう。
本当に辞める前に知りたい、会社を辞めるリスク
「嫌だから」という理由だけで無計画に会社を辞めてしまうのは危険です。
辞めてしまってから後悔することがないように、仕事を辞めた場合に生じるリスクを知っておきましょう。
- 収入がなくなる
貯金がない人は一時的にアルバイトや派遣でつなぐ、という手もありますが、未来のために転職活動に専念したいなら貯金はある程度用意しておきましょう。
失業保険がもらえるのは、自己都合退社の場合、申請をしてから3か月後であることも忘れずに。
過去2年間の間に雇用保険被保険者であった期間が通算12か月(事業所が違っていてもOK)ないと受給の資格がないので、働きだして日が浅い人は確認しておくことが必要です。
- 再就職先を見つけるのに時間がかかる
年齢が高ければ再就職先を見つけるのに時間がかかり、経験が浅ければ今よりも条件のいい会社に再就職できるとは限りません。
再就職先がすぐに見つからなかった場合、企業はブランクを嫌うため、転職は一層難しくなります。
- 転職回数が多いほど市場価値が下がる
焦ってよく考えずに再就職してしまうのは問題です。
転職を繰り返すほどに年齢は上がり求人が減ります。
面接者からは「飽きっぽい」「根性がない」などと評価され転職は困難になるでしょう。
会社を辞めたあとの収入や、転職に不安がある方は、退職前に以下の転職エージェントに相談しましょう。
転職に関する相談はもちろんですが、退職についても良いアドバイスがもらえるのでオススメです。
転職エージェントについてはこちらの記事で詳しく紹介しています。
このほか、次のような転職に伴って変化しそうな人間関係にも注意が必要です。
- 転職に反対していた彼女に別れを告げられる
- 家族の目が気になる
- 仕事上やりとりをしていた親しい人と疎遠になる
この場合、早めに再就職をしたり、円満退職をすることで解決できるでしょう。
明確な退職理由があれば上司に強引に引き止められることはない
会社を辞める意思が固まったら、上司が納得せざるを得ない退職理由を考えます。
本当の理由を言っていいのは、資格取得のための勉強に専念したい、留学が決まっている、転職先が決まっているなど、人生に前向きな理由で退職後の予定が決まっている場合です。
労働時間や労働環境の不満で辞める場合など、本当のことを言ったら改善策が取られることもあります。
ですが辞めようと決意してから改善すると言われると、余計負担に感じてしまうかもしれませんね。
そうならないためにも、労働環境で悩んでいる場合は、辞めるという自己解決の判断をする前に、上司に相談してみることをおススメします。
そのうえで、改善されないなら、転職を考えても致し方ないことです。
相談したうえで、経過をみて改善されないようなのでという退職理由なら、上司も引き止める余地はなくなります。
とはいえ、上司への相談には勇気とエネルギーが必要になりますから、上司が「それじゃあ辞めるのも仕方ない」と思うような理由でサラッと報告したいというのが、会社を辞めることを決めた人の本音でしょう。
引き止められない3つの退職理由
- 経済的な理由
企業としては急に給与を上げることはできないため、
「今の給料では自分の理想とする生活ができず苦しい」
「家族が増える・進学などでお金が必要」
などの理由が効果的です。
- 身体的な理由
病気であると訴えられたら誰でも引き止めにくいもの。
「うつなどの病気になってしまった」
「ストレスで眠れない」
「体調の優れない日が多く、これ以上同じ職場で働くことが困難である」
といった体の異常を訴えます。
この場合、医師の診断書を求められるケースが多いです。
- 家庭の事情
他人の家族のことに口出しするのは気が引けます。
また、家族の病気は嘘なのでは?と疑うのは不謹慎に思えるため、詳しい事情は聞かれない可能性が高いです。
「親が体調を崩して面倒を見ないといけない」
「実家に帰ることになった」
などを退職理由にするとよいでしょう。
会社を辞める意思を上司に伝える時の注意点は、バレてしまいそうな嘘はつかないこと。
留学が決まっていると嘘をついたはいいけれど、「どこの国に行くの?費用はいくら?」など細かいことを聞かれて答えられないということになったら嘘をつくのが大変です。
もうひとつの注意点は、会社の悪口を言わないこと。
悪口など言っても仕方のないことを上司に言うのは上司を不快にさせるだけです。
いい印象を与えないので、転職後の企業から問い合わせがあった場合、損をすることになるかもしれません。
手順を踏めばストレスフリーで辞められる!円満に会社を辞める方法
辞める決意を固め、上司への退職理由を考えたら、いよいよ実行に移します。
会社のことを考え、きちんとした手順を踏むことは思ったより難しいことではないと感じるはずです。
円満退職の4つの手順を行って、退職日までストレスなく過ごしましょう。
1. 退職日を設定する
- 民法上、2週間前までに上司に退職の意思を告げれば辞めることができます。
しかし、就業規則で「1か月前までに申し出ること」とある場合、就業規則の方を優先したほうが好ましいでしょう。
就業規則はその会社に勤める人に守って欲しいきまりごとなので、本来ならば就業規則よりも民法の方を優先すべきなのですが、就業規則で決められた期間より前に退職する場合、引き継ぎができず業務に支障をきたしたとして損害賠償を求められることが考えられます。
よほどのことがない限り損害賠償を求められることはありませんが、円満退職を目指すなら就業規則にも目を通しておきましょう。
- 上司が信頼のおける人なら、大体の退職日を決めておいてから上司と相談するのが適切です。
退職日は引き継ぎの期間を考慮し、会社の負担の少ない時期を選びます。
- 有期雇用の場合、原則として途中で退職することはできません。
しかしこれは法律上の規定ですので、実際は雇用者と従業員の間で合意すれば退職は可能です。
- 年俸制の場合、民法627条3項では「6ヶ月以上の期間によって報酬を定めた場合、解約の申し出は3ヶ月前にしなければならない」とあります。
年棒制の人は、3か月前までに報告する方が望ましいでしょう。
2. 上司に口頭で退職の意思を伝える
- 上司に伝える時期は、繁忙期や自分が手がけている仕事の最中、人事異動後を避けます。
異動の内示直後で引き受ける前ならセーフ。移動後、引き継ぎを済ませてしまうとまた別の人に引き継ぎをしなくてはいけなくなり、企業としては二度手間で迷惑がかかるので気をつけましょう。
繁忙期などを避けた、退職日の1~3か月前に上司に伝えるのがベストです。 - 上司に伝える時間帯選びは、上司への支障をなくすためにも、朝の段階で時間がほしい旨をあらかじめ伝え、上司の都合を聞いて話す時間を設定してもらうようにしましょう。
就業時間中に声をかけるのは仕事の邪魔をすることになるので避けます。 - 「今少しお時間よろしいでしょうか」「相談したいことがあるのですが」と声をかけます。
「大切なお話があります」などの言い方は上司に気を使わせることになるので注意しましょう。アポイントは口頭がいいですが、声をかけにくい場合はメールでもOK。
上司が身構えて待っていると話しづらくなるので、その際も「今後のことで」など退職を匂わす表現を使わないことがポイントです。 - 上司に退職の旨を伝える際、最低でも、「退職日」「退職理由」「お世話になったという感謝の言葉」を伝えましょう。
「退職します」のような断言では「相談もなく勝手に決めた」と悪い印象を与え、「退職を考えています」のような曖昧な表現だと、辞めること自体の相談になってしまいます。「◯月◯日頃に退職させていただきたいと考えています」と断定でも相談でもない口調で伝えます。
- 必ず直属の上司に言います。
直属の上司を飛び越え別の人に伝えると、上司の顔をつぶすことにもなり、場合によっては上司の機嫌を損ねることもなるため、残りの勤務がやりづらくなるでしょう。
3. 退職願を提出する
- 退職したい旨を申し出る場合は退職願、退職が確定したあとに提出するのが退職届、社長や取締役など雇用関係にない立場の人がその役を辞するときと公務員は辞表を提出します。
ただし退職願に「退職します。」と確定的な文言を記載することで、退職届の役割を果たすこともあります。 - 退職願は会社のフォーマットがあるところは会社指定の退職願を使いましょう。
なければ白地の縦書きで、「退職理由」「退職日」「退職願を記入した日付」「署名」「捺印」を記入します。
消せる筆記用具、修正テープで修正は使いません。宛名は社長、退職日は上司と決めた日にちを記載します。
退職理由に詳しいことは書かず、「一身上の都合により退職させていただきます」とします。 - 退職理由に決して人や会社の悪口は書かないこと。非常識だと思われます。
- 封筒は白地で、表に「退職願」と記します。
裏側には名前と部署を明記。最後に誤字・脱字、捺印が丁寧に押せているかを確認しましょう。 - 念のために、退職願のコピーを持っておきます。
- 退職日の1カ月前から遅くとも2週間前までに、直属の上司に直接手渡します。
上司と顔を合わせづらいからといって、離席中の席に置くことがないように。 - 退職願を出すのは上司に報告したあとです。
ドラマみたいにいきなり退職願を叩きつけてはいけません。
また会社都合で退職する場合は、退職願(届)を提出する必要はないです。
4. 退職日と退職日までにしておくこと
- 会社を辞めた後、すぐに働かない場合は保険関係や税金関係のことを自分でしなくてはいけません。
なお失業給付の手続きを行う場合は、雇用保険被保険者離職票(離職票)が必要となります。離職票は会社を辞めてから10日以内に会社から発行されるものですが、在職中に郵送か手渡しかを確認しましょう
- 退職後の健康保険は、任意継続にするか国民健康保険に加入するかのどちらかです。
任意継続の場合、保険料は月額いくらになるかわからない人は人事に確認しておきます。 - 退職日は、会社に返すもの、受け取る書類を忘れずに。忘れ物があると退職後にやり取りが発生します。
- 社内外へ退職の挨拶はメールなど、適切な方法できっちりと行いましょう。
退職の挨拶メールの書き方
社内の場合
- 件名を「おつかれさまです」などにすると、退職の挨拶だとは気づかれずに読み飛ばされたり、後日読むなどされる場合があります。
件名は「退職のごあいさつ」のようにひと目で退職の挨拶とわかるものにします。 - 感謝の気持ちをつづること。
「特に◯◯部の◯◯さんには◯◯◯のようなことを教えていただき大変お世話になりました」などのエピソードも喜ばれます。 - 退職理由は「一身上の都合により」とし、詳しく書きません。
- 文末に署名を忘れずに。
署名は所属部署と名前とシンプルなもので可。
退職後も連絡を取り合いたいという人は私用の連絡先を書いてもよいでしょう。
社外の場合
- 退職日を記載を忘れずに。
- 「後任は、同じ部署の◯◯という者が務めさせていただきます。後日改めて◯◯がご挨拶に伺いますので、変わらぬご指導の程よろしくお願い申し上げます」のように、後任がいる場合は後任者の名前を書きます。
- 退職理由や転職先の情報、自分の私用連絡先などは詳しく書かきません。
退職理由は「一身上の都合により」でOK。
また、転職先を明記するのはコンプライアンス違反の可能性があるので控えましょう。
会社を辞める時に起こる問題の対処法
会社を辞める時に起こる問題について、どう対応したらよいかを知っておきましょう。
1. 退職日は決まったがもう少し早く退職したい
上司との話し合いで退職日が自分の希望より遅くなった場合は、引き継ぎが早く終わらせられることを上司にアピールします。
会社は、辞められた後いかに正常に仕事を回すかを気にしているので、引き継ぎは重要事項。
具体的に引き継ぎのスケジュールを組むとよいでしょう。
ちなみに引き継ぎのポイントは、自分だけにしかわからないような状況を残さないこと!
これに気をつけてスケジュールを立てます。
2. 有給消化ができない
急な退職の申し出の場合、有給消化を上司に認めてもらえないことがあります。
有給消化を認めないのは違法行為ですが、会社のことを考えたら、引き継ぎの期間と有給消化日数を考慮して退職日を設定をすることが望ましいです。
引き継ぎに1か月かかり、有給が1か月あるなら就業規則にかかわらず2か月前に申し出ます。
すでに退職日が決まっているという人は、引き継ぎを早めに終わらせる作戦で上司に掛け合ってみましょう。
3. 減額されることなくボーナスをもらいたい
ボーナスの金額には過去の業績に対する報酬と、今後の働きへの期待が含まれています。
賞与額が決まる前に退職を申し出ると査定が下がり、減額される恐れがあります。
減額されたくない人は、支給額が決定してから最低1カ月ほど期間を置いて退職を申し出ること。
退職金の金額は、退職金規定をチェックします。
退職金規定に基づいて自分で退職金額を試算し、その金額で間違いないかを人事部の担当者などにあらかじめ確認しておくと安心ですね。
4. 会社が退職を認めてくれない
「退職は認めない」と怒鳴られたり、「やめるなら損害賠償を請求する」と脅されたりして、事実上退職が困難な場合、労働基準監督署へ相談しましょう。
退職の意思表示をしても認められない事情を話せば、会社に指導してもらえます。
あまり例がありませんが、それでもだめな場合は、労働基準監督署の上部機関である労働局に相談を。
会社を指導することに加え、「あっせん」という方法で、専門家の仲介によって労働者と会社が話し合いで問題を解決する場を提供してもらえます。
※出典)厚生労働省 個別労働紛争解決制度
無断欠勤で起こるトラブルとリスク
早めの退職が認められなかった、どうしても行きたくないなど、自分の思い通りに事が進まないと無断欠勤をしたくなります。
ですが、無断欠勤はトラブルだらけ。
円満退職どころか再就職に影響したり、場合によっては損害賠償請求をされる恐れもあるのです。
無断欠勤をすると、次のようなことが起こると考えられます。
無断欠勤後上司からの連絡を無視したら自宅訪問
上司が家に来ることがあります。
居留守を使いさらに無視をすると、「自宅で倒れているのではないか?事件に巻き込まれたのではないか?」と心配され、警察に捜索願を出されるかもしれません。
また、入社時に保証人を書いた人は、保証人に連絡が行きます。
保証人が家族の場合、家族を心配させることになるので、無断欠勤はしないようにしましょう。何の解決にもなりません。
長期の無断欠勤が続けば懲戒解雇
企業は就業規則の懲戒理由に基づき、社員を懲戒解雇できる場合がありますが、長期の無断欠勤もその一つです。
懲戒解雇は、自己都合・会社都合の退職と違い重責解雇となり、退職金がもらえないなどその影響は甚大です。
通常、2週間程度の無断欠勤で懲戒解雇処分にされることはありませんが、短期間であれ無断欠勤という事実で懲戒解雇という言葉を出す企業も中にはあるように聞いています。
一方的に不当なことを断言された場合は、「解雇理由証明書」を要求することもできます。
とはいえ、そのような余計な労力をかけたくはないものです。
そうならないためにも、無断欠勤はそれだけ非常識な行動なのだと認識しましょう。
懲戒解雇の事実は転職先に隠すことも不可能ではありませんが、離職票や退職証明書によってばれる可能性があります。
懲戒解雇を隠して採用された場合、懲戒解雇の事実がわかった時点で経歴詐称とみなされます。
懲戒解雇は職歴に傷がつく、ということを覚えておきましょう。
会社に損害賠償請求をされる可能性もある
もしも雇用契約書や就業規則に「無断欠勤や無断退職をした場合に損害賠償を請求する」と記載があれば、会社に損害がでたと言われ損害賠償を請求をされる可能性があります。
労働基準法によりそのような就業規則は無効ですが、無断欠勤の際に脅されることもあるかもしれません。
会社や上司をそのような感情を起こさせないためにも、社会人としてのマナーを守りたいですね。
リスクを承知で退職届提出後に出社せず退職する方法
円満退職がベストであること、無断欠勤のリスクを知った上で、どうしても今すぐに辞めたいという人ができることを紹介します。
まずは速やかに退職の意思を上司に伝えること。
その際、退職日を有給休暇の日数後に設定します。
そうすると、うまくいけば退職を告げた翌日から有給消化中となり出社せずに辞められるのです。
しかしこの方法は、会社側に有給休暇取得を拒否する権利がないとはいえ、認められにくいです。
その場合、どうしても会社を辞めたい、という理由を上司に正直に話してみましょう。
すぐの退職は認められないかもしれませんが、できる限り早めに退職日を設定してくれる、抱えているトラブルの対応策など、何かアドバイスがもらえるかもしれません。
すぐの退職が認められた場合、会社に返却するものは直接会社へ返しに行くか、書留や配達記録、内容証明など記録が残る形で送るようにしましょう。
普通郵便で送っても構いませんが、「返してもらっていない」「送ったはずだ」などのトラブルになったときのことを考えると内容証明の方がよいでしょう。
その際は、返却するものだけを入れるのではなく、一緒に「添え状」を同封します。
添え状には「2週間前に退職の意思を伝えなかった事」「急に退職をする事」を謝罪。
厚かましいと思われるかもしれませんが、「年金手帳を返却してほしい」「離職票を発行してほしい」などの要望もあれば書きます。
離職票についてですが、すぐに辞めたいばかりに「次の仕事が決まっていて入社日が近い」などと嘘をつくと、離職票はいらないと判断されてしまいます。
すぐに再就職をするのであれば、失業給付を受ける必要がないから離職票はいらないと判断されるのです。
発行してほしいと言えばもらえますが、その連絡をする煩わしさが出てくるということも覚えておきましょう。
退職届は会社の規則に沿って提出し、円満退職しましょう
今すぐに辞めたい人ができることを紹介しましたが、認めてもらえない可能性が高く、辞めてからも後味の悪い思いをするのは確か。
退職希望の申し出は、民法では2週間前、会社によっては就業規則で1~2か月前となっています。
その期間は、引継ぎや後任探しをするため必要となる期間です。
1か月程度ならなんとか頑張れるかも。
うん。
できる限り円満退職を目指しましょう。
無事に円満退職ができたら、さっそく転職活動をスタートさせましょう!
本来は、退職を決めたなら、在職中から転職活動を開始するのベター。
希望の仕事、条件のよい企業はブランクのないうちに探すのが再就職のコツです。
今すぐ会社を辞めたいけど、転職先が見つかるか不安・・・
今すぐ会社を辞めたいけど、次の仕事が見つからなかったら困るから辞められないという方もいるでしょう。
そんなときは、転職エージェントに相談して、アドバイスを受けるのが最も効果的です。
マイナビエージェント、doda エージェント、リクルート転職エージェント、なら、転職のことはもちろん、退職についても相談に応じてくれます。
また「新卒で入社して1年目だけど、会社を辞めたい」という方は、20代の若者向けの就職エージェントに相談しましょう。
リクルートグループの20代向け就職マッチングサービス就職Shopなら、キャリアコーディネーターが20代ならではの退職や転職の悩みについて、相談に応じてくれます。
ひとりで悩むよりも、転職のプロに相談したほうが、より早く解決策が見つかるはずです。
- 監修者:石峰朱実(キャリア・コンサルタント)
- 各種学校、公共事業にて主に就職支援を担当。また転職エージェントでの面接指導にもあたっており、人材業界での10年の勤務経験も含め、就転職支援では20年超のキャリア。>>詳細はこちら