就活が有利になる資格10選

就職活動の準備と聞いたとき、皆さんは何を思い浮かべるでしょうか。

自己分析や業界研究、面接対策などが考えられますが、それ以外では「資格の取得」と答える人も多いでしょう。

「私は運転免許以外、何の資格も持っていないんだけどどうしよう…」

「資格を取得して就活を有利に進めたい!就活が有利になる資格を教えてほしい!」

「自分は資格を持っているから、就活も楽勝だぜ!ヒャッハー!」

就活が迫るにつれて、資格を持っていない人は不安を感じてしまい、資格をたくさん持っている人は「自分は勝ち組だ」と思い込んでしまうかもしれませんね。

ここで、不安を感じている人には良いお知らせ、自信に満ち溢れている人には悪いお知らせがあります。

就職活動において、資格はあってもなくてもほとんど関係ありません。

ただ、持っている資格の種類や志望する業界によっては、もちろん有利に働くことがあるのは確かです。

ここで今回は、就活を進める上で有利になる資格10個を解説します。

「資格」を重視している企業は、わずか8.3%

冒頭部分で「就職活動において、資格はあってもなくてもほとんど関係ありません!」と述べましたが、これだけ聞いても、にわかには信じられない人が多いかもしれませんね。

そこで、「企業はいかに学生が持っている資格に関心がないか」を定量的に示してから、その理由を詳しく説明していきたいと思います。

まずは、株式会社リクルートが「就職白書2018」で公表した、こちらのデータをご覧ください。

就活白書2018「企業が採用基準で重視する項目」

※参照)就職白書2018

左側は「企業が採用基準で重視する項目」、右側は「学生が面接等でアピールする項目」を表しています。

ここで、左側の項目を上から順に見ていくと、「取得資格」は全体の16番目で、それを重視する企業の割合も、わずか8.3%にとどまるということがわかりました。

採用基準で最も重視される項目である、「人柄」の割合が92.1%であることから、「企業が学生の持っている資格に興味を持つ確率は、学生の人柄に興味を持つ確率の10分の1以下」と言うことができます。

つまり、学生が資格を持っているかどうかは、企業にとってはあまり関心がないわけです。

企業が「資格」を重視しない理由

それでは、なぜ企業は「学生が持っている資格」を重視しないのでしょうか。

その答えは、「新卒一括採用」という日本の採用システムにあります。

新卒一括採用では、実務経験がない学生たちが採用の対象となっていますが、彼らに求められるのは、「現段階での専門知識」というより、「今後40年間働き続けてくれるような熱意」、「今後活躍してくれるであろう可能性(ポテンシャル)」です。

つまり企業は、「新卒で採用した学生が即戦力として活躍してくれる」とはハナから期待しておらず、「数年後に芽が出始めればいいや」と考えて採用を行っているわけです。

ポテンシャルを見こんで新卒を大量に採用し、資格や実務経験を見て即戦力を中途採用で補うというのが基本的な考え方であるため、新卒には資格の有無はほとんど問われません。

就活で有利になる資格10選

OKをする女性

とはいえ、学生が取得している資格は、就職活動の上で何の役にも立たないというわけではありません。

その資格を取得するのが難しければ難しいほど、「忍耐力があり、努力できる人間である」ことを示すことができますし、取得した資格が志望業界と関係あるものならば、「業界への興味・関心」をアピールすることが可能です。

また、8.3%の企業が「取得資格」を重視していることから、就活で有利になる資格も、もちろんあるということがわかります。

そこで、ここからは就活で有利になる資格10選を紹介します。

1. TOEIC

黒板の上にEnglishのモチーフを置いた様子

  • オススメ度:★★★
  • 対象:全就活生(文系・理系問わず)
  • 評価される基準:730点以上

最初にご紹介するのは、皆さんご存知のTOEICです。

TOEICとは、「Test of English for International Communication」の略語で、アメリカの非営利団体ETSによって開発された、英語コミュニケーション能力を測定するためのテストのことを指します。

得点は5点刻みで算出され、最低点は10点、最高点は990点です。

さて、このTOEICの点数が高ければ高いほど、就活において有利になるわけですが、その理由は「グローバル社会への変遷」です。

現在、少子高齢化によって日本国内のマーケットが縮小していることもあり、どの業界も工場や拠点を海外に移し、積極的な海外進出を進めています。

そのため、グローバルに活躍できる人材を求める企業は多いのです。

また、入社後にもTOEICの受験を課して、規定の点数を超えられない社員は昇進させないという企業もある(将来のキャリアプランにも影響する)ため、我々日本人とTOEICの関係は、切っても切り離せなくなっています。

資格の欄に書ける点数は600点以上、730点以上であれば高評価!

さて、TOEICで高得点を取ることで、就職活動が有利になるということを説明してきましたが、それでは有利になるラインは一体どれくらいなのでしょうか。

業界や企業によって変わってきますが、730点以上であれば有利になると一般的に言われています。

ただ、英語を頻繁に使う部署や商社などの業界を志望する場合は、800点以上の点数を取得しておくことが理想です。

また、TOEICを受けたからといって、どんな結果であってもESや履歴書に書いてもいいというわけではありません。

あまりにも点数が低すぎると、「この学生は英語力が低い」「要領が悪いのかな?」という悪いイメージを持たれてしまいます。

そのため、ESや履歴書に書くために、最低限600点は取っておきましょう。

新山 保

TOEICの点数が600点未満の場合、その点数はESや履歴書に書かないほうが良いかもしれません…

TOEICはいつまでに受けたほうが良い?

「就活を有利に進めるためにTOEICを受けたほうが良いと言うけど、いつまでに受けたほうが良いんだろう」と悩んでいる人がいるかもしれません。

そんな人は、ぜひ「就活解禁日の1ヶ月前」までに受けてください。

なぜなら、TOEICのスコアが自宅に郵送されるまで約1ヶ月かかるため、就活解禁まで1ヶ月を切った段階でTOEICを受験したとしても、そのスコアをESに書くことができないからです。

また、就活と並行してTOEICの勉強をしようと考える人がいるかもしれませんが、この戦略もよろしくありません。

なぜなら、就活解禁以降は、説明会、ES提出、適性検査の受検、面接とやることが多く、TOEICを勉強するための時間を十分に取ることができないからです。

そのため、優れたスコアをESに記入して就活を有利に進めたいという人は、必ず「就活解禁日の1ヶ月前」までに受けるようにしましょう。

例として、2021年上半期のTOEIC受験日をご覧ください。

試験回 試験日 申込期間 結果発送日
第262回 2021年2月28日午前実施 2020年12月24日~12月28日 2021年3月30日
第263回 2021年2月28日午後実施 2021年1月7日~1月12日 2021年3月30日
第264回 2021年3月21日午前実施 2021年1月28日~2月1日 2021年4月20日
第265回 2021年3月21日午後実施 2021年2月4日~2月8日 2021年4月20日
第266回 2021年4月25日午前実施 2021年2月25日~3月1日 2021年5月25日
第267回 2021年4月25日午後実施 2021年3月4日~3月8日 2021年5月25日
第268回 2021年5月23日午前実施 2021年3月25日~3月29日 2021年6月22日
第269回 2021年5月23日午後実施 2021年4月1日~4月5日 2021年6月22日
第270回 2021年6月20日午前実施 2021年4月22日~4月26日 2021年7月20日
第271回 2021年6月20日午後実施 2021年5月6日~5月10日 2021年7月20日

「2022年3月から就活が始まるんだけど、TOEICで高得点をとって就活を有利に進めたい!」と考えている人は、3月のES提出ラッシュに間に合わせて、2月までに結果が届く来年1月までに受験しましょう。

また、繰り返しにはなりますが、資格を持っているからと言って内定確約というわけではないので、TOEIC990点(満点)であっても、自己PRや志望動機がボロボロだった場合、ESや面接でボロボロ落ちます。

「TOEICで高得点を取れたから就活は楽勝!」と思わずに、謙虚にその他の対策に取り組んでください。

TOEICについて詳しく知りたい場合はこちら

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