ITエンジニアは、理系文系関係なく目指せる職業です。
ですが大学でプログラミングを専攻していない学生の方や、文系学部に通う学生の方は、「未経験者なのに新卒でITエンジニアとして就職できるのかな?」と不安になるかもしれません。
結論から言うと、未経験者が新卒でITエンジニア就職することはできます。
もちろんプログラミングの知識がまったくない状態で、いきなり面接に行って採用してもらうのは難しいですが、就活が始まる前に準備をしておけば、大学の専攻に関係なくITエンジニアを目指せるのです。
社会人になってからITエンジニアを目指す人もいるくらいですから、学生のうちからITエンジニアを目指すことは全然遅くありません。
せっかく興味のある仕事を見つけたのですから、専攻ではないからと諦めるのはもったいない!
さっそく、プログラミング未経験者が新卒でITエンジニアに就職するまでの流れを見てみましょう。
現在プログラミング学習をしているけれど、実務経験がないという人にも参考になる内容です。
目次
未経験者でも新卒でITエンジニアに就職できる
今回「未経験者」という表現を多く使いますが、未経験でITエンジニア就職を目指す人には、大きくわけて次の3つのタイプがいます。
- 大学でプログラミングを専攻しているが実務経験がない
- 大学で専攻しておらず、独学やスクールでプログラミング学習をしている
- ITエンジニアに興味を持ち始めたばかりでまだ何もしていない
3つのタイプの中でも、1の大学でプログラミングを専攻している人は、新卒でITエンジニアとして採用される可能性が高いです。
専門的に学んでいた人を採用することで、入社後に研修をすれば比較的短期間で業務に必要なスキルを習得できると考られるからです。
大学ですでにプログラミングを専攻している人が、他の人と差をつけるなら、インターンで実務経験を積んでおくとよいでしょう。
また企業側はスキル面だけを見て採用するわけではないので、プログラミングスキル以外でITエンジニアに求められることを研究し、履歴書のブラッシュアップや面接対策など就活の準備をしておくことをオススメします。
2の独学やスクールに通ってプログラミング学習をしている人も、未経験で就職できる可能性があります。
新卒採用とはいえ、技術職は実際のスキルを重視する傾向にあるため、ITエンジニアの採用で文系学部の人が門前払いされるなんてことはありません。
ただし、ただプログラミングを勉強しただけでは、採用において十分なスキルを持っているとはいえません。
時間が許す限りインターンに参加して実務経験を積んだり、スキルの証明をするポートフォリオの作成が必須となるでしょう。
3のまだなにもしていない人は、今のまま面接に行っても採用される可能性はとても低いです。
幸い就職できたとしても、入社後にスキルを習得するには相当時間がかかるでしょうし、場合によっては開発以外の事務仕事を任される可能性もあります。
そもそもあなた自身プログラミングに向いていない可能性もありますから、プログラミング学習なしに入社すると、早期退職の原因にもなりかねません。
ITエンジニアを目指すなら、まずは自分でプログラミング学習を始めてみましょう。
次に紹介する「未経験者が新卒でITエンジニアになるまでのロードマップ」を参考に、ITエンジニアになるまでの道のりをイメージしてみてください。
未経験者が新卒でITエンジニアになるまでの流れ
未経験者が新卒でITエンジニアになるまでの流れを解説します。
まだプログラミング学習を始めていない、まったく未経験の人向けのロードマップになっていますので、すでにプログラミング学習を経験している人は3以降の流れを参考にしてください。
未経験者が新卒でITエンジニアになる流れ
- 目指す職種やエンジニアになる目的を決める
- プログラミング学習をする
- 成果物(ポートフォリオ)をつくる
- インターンに行く
- 希望の企業にエントリーする
- 未経験からITエンジニアの就職に成功
1. 目指す職種やエンジニアになる目的を決める
あなたはどんなITエンジニアになりたいですか?
プログラミング学習に取り組む前に、作りたいものや関わりたい仕事を明確にしておきましょう。
なぜなら、プログラミング言語はいろいろな種類があり、あなたが何をしたいかによって優先して学ぶべき言語が異なるからです。
- Webサイトの制作がしたい
- アプリの開発がしたい
- 企業や行政が使うシステム開発をしてみたい
このようにまずやりたい仕事を具体的に考えてみましょう。
Webサイトやアプリ開発なら、「Web系エンジニア」を目指すことになります。
一方企業のシステム開発に携わる人が目指すのは「SIer(エスアイアー)」です。
Web系エンジニアとSIerの違い
Web系エンジニア | SIer | |
---|---|---|
仕事内容 | Webサイトの制作やアプリ開発 | 他社から依頼されたシステム開発 |
代表企業 | Amazon、楽天、Google、Twitter、LINEなど | NTTデータ、富士通、日立製作所、野村総合研究所等 |
仕事のポイント | 「ユーザーにより良い体験をもたらすにはどうすればいいか?」を追求することが重要 | 発注先であるクライアントの要望に沿って、上から与えられた仕事を決められた通りにこなすことが重要 |
向いている人 | いろいろな開発に挑戦したい人 | あらかじめ決められたことを計画どおりにこなすのが好きな人 |
求人情報やITエンジニアに関する情報を見ていると「Web系」や「SIer」という言葉をよく目にするので、覚えておきましょう。
またITエンジニアの中でもいろいろな職種があります。
ITエンジニアの職種
職種 | 主な仕事 |
---|---|
プログラマー | SEの指示に従ってひたすらコードを書く仕事。新入社員はプログラマーからスタートすることが多い。 |
サーバーサイドエンジニア | Webサイトやアプリなどの裏側の開発や、データ処理をする仕事。 バックエンドエンジニアともいう。 |
フロントエンドエンジニア | Webサイトやアプリなどの見た目の部分を設計、構築する仕事。 動きをつけたり、SEOをしたりすることもある。 |
アプリケーションエンジニア | アプリの開発を行うエンジニア。 |
SE(システムエンジニア) | システム開発の責任者。設計や進捗管理など行うのがメインの仕事。 プログラマーからSEにキャリアアップすることが多い。 コミュニケーション能力、技術的能力、マネジメント力が必要。 |
インフラエンジニア | プログラミングスキルよりもインフラに関する知識が必要。 ネットワークエンジニアとサーバーエンジニアがある。 |
データベースエンジニア | データベースの設計や構築、安定運用、また大量データを扱う際のチューニングなどを専門とした仕事。 開発系エンジニアが兼業する事も多い。 |
セキュリティエンジニア | 情報セキュリティ専門のエンジニア。 開発系エンジニアが兼業する事が多い。 |
それぞれの職種を専門的にやる人もいれば、「サーバーサイド」と「フロントエンド」の両方を兼任したりする人もいます(フルスタックエンジニア)。
文系学部の人や、短期間でITエンジニアを目指すなら、Web系のフロントエンドエンジニアが挑戦しやすいです。
Web系フロントエンドエンジニアが挑戦しやすい理由をまとめました。
未経験者がWeb系フロントエンドに挑戦しやすい理由
- 3ヶ月あれば基本的なスキルの習得が可能
(TechAcademyなら4週間の集中プランもある) - スキル習得までにコストがかからない
(プログラミング学習サービス毎月1,000円~、オンラインスクール150,000円~) - 作成物がすぐ見られるので楽しく続けられる
Web系のエンジニアは需要も高く、スキルを身につければ将来的に独立してフリーランスとして働くこともできるので、とてもオススメな職種です。
2. プログラミング学習をする
あなたが目指すITエンジニアが決まったら、プログラミングの学習をはじめましょう。
「プログラミングの学習」と聞くと、高い学費を払って専門学校に行く必要があると考える人も多いですが、基礎学習ならオンラインで無料、または安い料金で勉強できます。
たとえばプログラミングスクールを運営するTechAcademy(テックアカデミー)は、YouTubeでHTMLやCSSの基本が学べる動画を配信しています。(もちろん無料。)
ただ動画を見ているだけでは身につきにくいので、必ずコードエディターを使って、動画に沿って手を動かしながら学習を進めましょう。
引用画像)Visual Studio Code
Microsoftのコードエディター「Visual Studio Code(VS Code)」は多くのエンジニアが利用しており、使い方がわからなくてもGoogleで調べるとすぐに答えが見つかるので、使いやすいと思います。(無料です。)
自分で学習計画を立てるのが難しいようであれば、「Udemy」といった講義型のオンライン学習サービスを活用するのもよいでしょう。
Udemyにはデザインや開発、マーケティング、ビジネススキルなど様々なコースが揃っており、プログラミングに関するコースもたくさんあります。
たとえばはじめてプログラミング学習をするなら、プログラミングの基礎となるHTML、CSS、JavaScriptが学べる「フロントエンドエンジニアになりたい人の Webプログラミング入門」のコースがオススメです。
この講義は、「マンガでマスター プログラミング教室(ポプラ社刊・監修)」や、「よくわかるPHPの教科書(マイナビ出版刊)」の著者である谷口允氏が配信しており、2020年11月の時点で2万人を超える受講生がいる人気のコースとなっています。
もし「難しくてついていけない!」となっても、30日間の返金保証があるので安心です。
さらにUdemyは、数ヶ月に1回くらいのペースで受講料の大幅値下げを行っており、コースによっては最大90%割引になることもあるので、値下げ期間中に申し込むことをオススメします。
ちなみにこちらのコースも、自分でコードエディターを設定する必要があります。
コードエディターは最初に自分で設定する必要があるので、未経験の人には少し抵抗感があるかもしれません。
コードエディターの設定が難しそうなら、エディターがなくてもブラウザ上でコーディングできるProgateというプログラミング学習サービスで勉強をはじめるのがオススメです。
スライドで知識を学んだあとすぐに演習が始まり、画面にコードを書き込んで学習を進められるので、インプットとアウトプットを交互に行うことができます。
スマホアプリでもプログラミングの学習ができるので、スキマ時間を有効活用して、学習が進められます。
一部コースは途中まで無料で利用できるので、お試しで利用してみるとよいでしょう。
また有料でも月額1,078円(税込)で、以下の言語が学習し放題なのでとてもお得です。
- HTML&CSS
- JavaScript
- jQuery
- Ruby
- Ruby on Rails5
- PHP
- Java
- Python
- Command Line
- Git
- SQL
- Sass
- Go
- React
- Node.js
Progateはプログラミング未経験者でも楽しく学べるように、難易度は低めになっています。そのため、もしProgateでプログラミング学習をして挫折しそうなら、プログラミング学習の継続は難しいかもしれません。
プログラミングは向き不向きがありますから、実際に学習してみて「やっぱりできない」と思うこともあるでしょう。
高い学費を払って専門学校に通ってから、プログラミングに向いていないと気づいたら金銭的にも精神的にも辛いですよね。
ですから、もし時間に余裕があるのであれば、専門学校やオンラインスクールで学習する前に一度自分で学習してみることをオススメします。
「独学で勉強していてもなかなかプログラミング学習が進まない」という人は、プログラミングスクールを利用すると、より効率よく学習ができます。
最近ではオンラインのプログラミングスクールもあり、学校に行かなくとも自宅でプログラミング学習をすることが可能です。
ただプログラミングスクールの学費は60万円~100万円が相場で、学生にとってはかなり大きな金額ですよね。
そんな中、オンラインスクールのTechAcademy(テックアカデミー)なら、16万3,900円(税込)~というとってもお得な料金でプログラミング学習ができます。
Webアプリケーションコース、PHP/Laravelコース、フロントエンドコース、ワードプレスコースのほか、プログラミング系は17コースあり、あなたが目指すITエンジニアに合った効率のよい学習ができます。
基本的には独学で進めていきますが、現役エンジニアであるメンターからマンツーマンでメンタリングサポートを受けられたり、わからないところは質問をして回答をもらうことも可能です。
TechAcademyは1週間の無料体験を実施しており、オンライン教材に加え、メンタリング体験やチャットサポート、課題レビューといった学習システムを体験できます。
3. ポートフォリオ(成果物)をつくる
プログラミングの勉強がある程度進んだら、自分でポートフォリオ(成果物)を作りましょう。
ポートフォリオとは、自分で作ったオリジナルサイトやオリジナルアプリのことです。
ポートフォリオを作成するメリットは3つあります。
ポートフォリオを作成するメリット
- プログラミングスキルを可視化できる
- ITエンジニアになりたいという意欲が伝えられる
- 新たな学びが得られる
ITエンジニアは技術職ですから、応募者のプログラミングスキルは採用においてとても重要なポイントです。
とくに大学でプログラミングを専攻していない学生が、「プログラミングスクールで勉強しました!」とアピールしても、企業側は何がどこまでできるのかを知ることはできません。
ですからあなたの実力を証明するポートフォリオは、必須と言っても過言ではないのです。
また丹精込めてつくったポートフォリオは、熱意の証にもなります。
どんな思いでサイトを作ったか、コードを書くときにどんな工夫をしたのかを合わせて説明できれば、企業側は「本気でITエンジニアになりたいんだな」と感じるはずです。
なにより一番のメリットは、あなたのスキルアップに非常に役立つということ。
ポートフォリオを作成すると「どんな機能があると便利か」「どういう配置なら利用しやすいか」「修正しやすいコードになっているか」など、いろいろなことを考えるようになります。
1つのポートフォリオを作成するのは大変ですが、作る過程で学ぶこともたくさんあるので、ポートフォリオは必ず作るようにしましょう。
※就活のときだけでなく、インターンに応募するときもポートフォリオの提出が求められることがあります。
4. ITエンジニア職のインターンシップに行く
新卒採用なら、実務経験がなくても採用されることがあるかもしれません。
ただITエンジニアはやはり技術職ですから、実務経験がない人よりも、実務経験がある人を採用したいと考えるものです。
そこで有効なのが、ITエンジニアのインターンシップに参加すること。
インターンシップで実務経験を積んでおけば、大学でプログラミングを専攻していなくても、その経験を面接でアピールできます。
またインターンシップを経験することで、プログラミングスキルの向上も期待できます。
現役エンジニアの話を聞くと「ただ勉強するのと、実際の現場は事情がまったく違う。実務に現場に入った方が格段に早くプログラミングスキルが身についた」という人が多くいるのです。
大学でプログラミングを専攻している人も、インターンシップの経験があることで周りに差がつけられるので、できるだけ参加することをオススメします。
インターンに応募する際は、それぞれの企業が扱っている開発言語を明記しているところが多いので、開発言語を目安に企業を選ぶといいでしょう。
5. 就職希望する企業にエントリーする
プログラミング学習、ポートフォリオの作成、インターンシップを通して経験を積み上げたら、本格的に就職活動をスタートしましょう。
身につけたスキルを効果的にアピールするために、履歴書や面接の対策は必須です。
インターンシップやポートフォリオの作成と平行して、就職活動の準備を計画的に進めてください。
企業選びの際は、企業研究を必ず行うようにしましょう。
それぞれに理想とする働き方があると思いますから、就活の軸を明確にして企業を選ぶことが大切です。
「企業の選び方がわからない」「自分のスキルで就職できる企業を知りたい」という場合は、就活を無料でサポートしてくれるエージェントに相談するのも方法のひとつです。
「就職エージェントは、なかなか就活が決まらない人が最終的に利用するもの」というイメージがあるかもしれませんが、まったくそんなことはありません。
むしろ就活の最初の段階でエージェントに相談し、応募できる企業をいくつか提案してもらうことで、あなたの市場価値を知ることができ、就職活動の参考になります。
必ずしも紹介してもらった企業に就職しなければならない、という決まりはないので、気軽に相談してみましょう。
就活エージェントは複数あるので、迷ってしまうかもしれませんが、ITエンジニアを目指すなら、ITエンジニア専門の就職エージェントであるレバテックルーキーがオススメです。
サイボウズ株式会社、株式会社ミクシィといった大手企業からベンチャー企業まで様々な求人を保有しているので、あなたが知らなかった企業に出会えるかもしれません。
エントリーシートの添削や、面接対策、さらにポートフォリオの作成サポートもあるので、ITエンジニアを目指すならぜひ利用したいサービスです。
※関東地方在住の学生か、関東での就職を考えている学生対象。
6. 未経験からITエンジニアの就職に成功
就職先が決まれば、未経験からITエンジニアの就職に成功です!
ようやくITエンジニアとしてのスタートラインに立てました。
プログラミングの学習からはじまり、ポートフォリオの作成やインターンシップなど、プログラミング未経験者がITエンジニアとして就職するには時間と労力が必要です。
ここまで読んで、「自分には無理かも……。」と思った人がいるかもしれませんが、まだなにもしていない段階からあきらめるのは、正直とてももったいないです。
プログラミングのスキルはまだまだ需要がありますし、会社で働いたり、独立して働いたりと働き方も選べます。
だれでも最初は未経験ですから、物怖じすることなく、どんどんチャレンジしてください!
新卒未経験でもITエンジニアとして活躍できる人の特徴
「ITエンジニアに興味があるけれど、自分に向いているかどうかわからない」という人もいるかもしれませんね。
ITエンジニアとして長く活躍できるかどうかは、プログラミングスキルだけでは決まりません。
少々プログラミングスキルが劣っていても、適性が合っていれば入社後にスキルを身につけることでさらにITエンジニアとして活躍が期待できます。
そこでスキル以外の部分で、ITエンジニアに向いている人の特徴を4つピックアップしました。
ITエンジニアに向いている人の特徴
- 新しいものを作り出すことが好きな人
- プログラミングが好きな人
- チームワークを大切にする人
- 根気強さがある(継続する力がある)人
まずは「新しいものを作り出すことが好きな人」です。
ITエンジニアは新しいシステムの開発業務が主な仕事となるため、新しいものをつくる仕事が好きな人は楽しく仕事ができるでしょう。
また人の悩みを聞いて、最善の解決方法をアドバイスするのが好きという人にも向いています。
ITエンジニアは実際にシステムを使う人のニーズを汲み取り、常に改善策を考える必要があるからです。
2つ目は「プログラミングが好きな人」。
何事にも当てはまることかもしれませんが、プログラミングが好きでないと、長く仕事を続けることは難しいでしょう。
ITエンジニアの仕事が好きではないけど、「エンジニアなら比較的お給料が高い」とか「営業ノルマがなくて良さそう」「将来フリーランスになれるかも」といった理由でITエンジニアを目指す人は、プログラミング学習をする段階で挫折するかもしれません。
またプログラミング言語は常に進化し続けていますから、知識のアップデートが必要となります。
もしプログラミングが好きでないと、勉強を続けることに苦痛を感じることでしょう。
3つ目は「チームワークを大切にする人」です。
ITエンジニアを目指している人の中には「人見知りだから、一人で仕事ができるエンジニアになりたい」という人がいるかもしれません。
ITエンジニアは1日中パソコンに向かって、ひとりでモクモクと仕事をするイメージが強いですが、実際はチームワークがとても重要な仕事です。
とくにSIerの場合は、企業から依頼された開発を複数人で分業し、計画に従って開発を進めていくことが多いので、就活においてもコミュニケーション能力が問われるでしょう。
キャリアを積んでシステムエンジニア(SE)になると、開発よりもクライアントとのミーティングや、社内でチームの指揮をとることが多くなるので、チームワークを大事にする人材は重宝されます。
最後4つ目は「根気強さがある人」です。
ITエンジニアの仕事は、毎日エラーとの戦いです。
ほんの小さなコードの間違いでも、画面に反映されなかったり、システムが動かなかったりします。
そんなエラーとの戦いに耐えられないと、ITエンジニアの仕事を続けるのはとても大変です。
逆に根気強く問題解決をしていける人は、ITエンジニアの仕事に向いているといえます。
未経験者が知っておくべきITエンジニアのつらいところ
ITエンジニアの就職を目指すなら、ITエンジニアのつらい点を知っておくことも大切です。
たとえば、ITエンジニアは基本的に納期厳守なので、場合によっては長時間の残業を求められる可能性があります。
また納期直前になって、重大なエラーが生じたり、クライアントから無理難題のリクエストが追加されるなど、プロジェクトが完了するまで気が抜けない期間が続きます。
ただ苦労した分プロジェクトが完了したあとに達成感はすばらしく、ITエンジニアという仕事にやりがいを感じられるでしょう。
もう一点、ITエンジニアが苦労するのは、まったく勉強していない言語を使っての開発業務を任されることがある点です。
たとえばフロントエンドエンジニアの人が急に退職し、サーバーサイドエンジニアの人がフロントエンドの開発を任されることもよくあると言います。
そのときはフロントエンドのプログラミング言語を新たに学びつつ、業務にあたることになるので、とても大変です。
ですが、新たに扱えるプログラミング言語が増えることは、ITエンジニアにとって決してマイナスではないので、「新しい言語が習得できてラッキー!」と前向きに捉えられると楽しく仕事ができます。
ITエンジニアへの就職に関するよくある質問
最後にITエンジニア就職に関するよくある質問に回答します。
プログラミングはどの言語を勉強しておくべき?
あなたがどんなITエンジニアを目指しているかによって、学習するべき言語が異なります。
各プログラミング言語の特徴を知り、あなたがやりたい業務に使える言語を学ぶようにしましょう。
もし入社したい企業が決まっているなら、事前に扱っている言語を調べてから、その言語を学ぶのもよいかもしれません。
ひとつお伝えしたいことは、「就職活動をするまでにすべての言語を網羅しておく必要はない」ということです。
たくさんの言語を浅く学ぶよりも、学ぶべきプログラミング言語を絞って学習し、WebサイトやWebアプリが作れるようになることの方が大切です。
プログラミングスクールに通っておけば就職できる?
「プログラミングスクールに通っていました。」だけでは、有効なアピールにはならないでしょう。
なぜなら、お金さえ用意できれば誰でもプログラミングスクールに通うことができるからです。
繰り返しになってしまいますが、未経験の人はとくにポートフォリオが採用において重要なポイントになります。
プログラミングスクールで学んだ知識を活かして、とにかく自分でポートフォリオを作りましょう。
ポートフォリオと合わせて、ソースコードも見られますから、コードも丁寧に書くことを意識してください。
就活までに取得しておくべきIT系の資格はある?
基本的には資格を取得しなくても、ITエンジニアとして就職できます。
資格を取ることにこだわるよりは、コードをたくさん書いて、プログラミングスキルを伸ばす方が就職に効果的です。
ただ資格の取得がまったく無意味だとは言いません。
資格の勉強は知識を増やすことに役立ちますし、取得することであなたの知識の証明にもなります。
企業によっては資格を持っていることで、資格手当が給料に上乗せされる場合もあります。
また資格試験の合格を目標にしたほうが、勉強のモチベーションが上がるという人もいるので、就職するまでに時間的な余裕がある人は資格の取得を目指すとよいでしょう。
ITエンジニア関連の資格
- 情報処理技術者試験
- PHP技術者認定試験
- Ruby技術者認定試験
- Microsoft 認定資格
など
WebデザイナーとWebエンジニアの違いは何?
Webデザイナーは、Webサイトやアプリ画面のデザインをするのが主な仕事です。
中にはHTML、CSS、JavaScriptを使ってコーディング作業まで行う人もいます。
一方WebエンジニアはWebサイトやスマホアプリなどの開発に携わる人のことです。
Webエンジニアの中でも、画面に見えるフロント部分を開発するフロントエンドエンジニアや、システム開発をするサーバーサイドエンジニア、サイトやアプリの管理をするインフラエンジニアといった職種があります。
Webデザイナーがデザインしたものをもとに、コーダーやフロントエンドエンジニアが構築していくのが一般的な流れですが、コーディングをするデザイナーがいたり、デザインをするエンジニアもいるので業務範囲の境界線はあいまいな部分があります。
将来フリーランスとして働けるまでどれくらいかかる?
フリーランスとして働けるまでにかかる期間は断言できません。
なぜなら、同じ1年でも、開発したプロジェクトの数や新たに習得した言語など人それぞれだからです。
仕事をしていく中で、フリーランスとして働く自信がついたら、そのタイミングでフリーランスに挑戦するのがよいでしょう。
ただ10年、20年と修行する必要はありません。プログラミングのスキルがあれば、再就職も可能ですから、入社してから数年でフリーランスに挑戦してみてもよいでしょう。
【まとめ】未経験者が新卒でITエンジニアになるにはプログラミング学習が必須
今回は未経験者が新卒でITエンジニアになる方法について紹介しました。
「未経験でもITエンジニアになれる」というのは、まったく知識もなくITエンジニアとして採用されるというわけではありません。
大学で専門的にプログラミングを勉強していなくても、自分で勉強すればITエンジニアになれるという意味です。
プログラミング学習に必要な期間はひとそれぞれですが、だいたい3ヶ月~6ヶ月程度かかるので、就活が迫っている人はすぐに学習をはじめる必要があります。
ITエンジニアに興味があるけれど、まだなにもしていないという人は、とにかくプログラミングの学習をはじめましょう。
最初はYouTubeで勉強したり、Progateやドットインストールといった手軽な学習ツールからはじめてみることをオススメします。
「プログラミングがおもしろい」「もっと上手になりたい」「自分でアプリを作りたい」と思ったら、思い切ってプログラミングスクールを利用しましょう。(学習効率が格段に上がります。)
あとはポートフォリオを作成し、就職活動に臨んでください。
レバテックルーキーといったITエンジニア就職専門のエージェントに相談すれば、ポートフォリオ作成のサポートも無料で行ってくれるので、就職支援サービスはどんどん活用しましょう!